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12球団2022年シーズン回顧

【パ・リーグ3位】西武・投手陣の再建に成功も9月に失速 リーグワースト打率の打線が課題/12球団2022年シーズン回顧

 

埼玉移転初年度の1979年以来の最下位に沈んだ前年からのリベンジを目論んだ今季。課題だった投手陣が劇的な改善を見せ、8月終了時点では首位に。しかし、9月に入ると急失速を見せ、最終的には3位に終わってしまった。
写真=BBM

[2022年成績]※成績部分の()内数字はリーグ順位
72勝68敗3分 勝率.514
464得点(5)、448失点(1)、打率.229(6)、86失策(5)
118本塁打(1)、60盗塁(6)、防御率2.75(1)

最下位から3位に引き上げた辻監督だが、今季限りで勇退に


投手陣が原動力となり7月中旬に首位へ浮上


 悲願の日本シリーズへの道は険しかった。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでソフトバンクに敵地・PayPayドームで2連敗して敗退。CSでの同カードは2018年のファイナルステージから9連敗に。試合後には、就任6年間でリーグ優勝2度を含む5度のAクラス入りに導いた辻発彦監督の勇退が発表された。「所沢のファンの皆さんに、必ず帰ってきますという言葉を残してきたが、残念で仕方がない。結果がすべて。受け止めるが悔しいです」。迫力満点の“山賊打線”を軸に一時代を築いたチームの転換点ともなるシーズンだった。

 前年21年の42年ぶり最下位からの巻き返しへ辻監督の下、二軍監督から昇格した松井稼頭央ヘッドコーチや平石洋介打撃コーチを外部から招聘(しょうへい)。豊田清投手コーチをチーフ格に据えるなど首脳陣も刷新しスタートした。2月の宮崎・南郷キャンプでの強化ポイントは前年もリーグワーストのチーム防御率3.94に終わった近年の最重要課題でもある「投手陣再建」。先発陣は高橋光成今井達也松本航の“三本柱”らが中心に投げ込み、救援陣では増田達至を筆頭に平良海馬らが順調に調整を進めた。

 3月25日の開幕オリックス戦(ベルーナ)こそ、高橋が山本由伸を相手に力投も及ばず敗れたが、その後4連勝。四番・山川穂高も開幕5試合で4本塁打と絶好調をキープした。だが・・・

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