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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第129回「試合前のウオーミングアップもいろいろです」

 

ダンプさんのブロックを嫌がっていた若松


反則ぎりぎりの芸術的ブロック?


 えっ、若松(若松勉。元ヤクルト)が僕のことを言っていた? あんな大打者が僕みたいな二流選手を覚えているなんてうれしいな。どんなことですか(※11月末発売「よみがえる1970年代」セ・リーグ編で、若松さんと元中日谷沢健一さんに対談してもらった際、若松さんが「昔のキャッチャーはひどかった。ボールも持ってないのにホームで足を引っかけて転ばそうとするんだ。ダンプさんとかね」と言っていたと説明した。雑誌の宣伝も兼ねています。ご購読よろしく!)。

 いやいや、そうか……ブロックですか。でもね、あれは足を出す塩梅を審判に確認して「大丈夫」と言われてやっていたんですよ。走塁妨害を取られたことも一度もない。合気道の先生にも褒められた芸術的な名人芸です。要は、外野手の返球が来たとき、ぎりぎりまで捕る格好をしないと、走者は大抵スピードを緩め、スタンディングで来るじゃないですか。それで僕はボールを捕ってタッチにいく動きの中で、ベースを踏む直前の走者の足を引っかけ、転ばせてからタッチするわけです。誰も怒ってないと思ったけどな。あんなに怒りっぽかったヤクルトのマニエル(チャーリー・マニエル)だって、一塁側のベンチのほうまで転がっても何も言いませんでしたよ。

 若松さん、ゴメンなさい。年取って恨まれるのも嫌なので素直に謝っておきます。

 この間、作家の後藤(正治)さんが、甲子園での僕と江夏(江夏豊。元阪神ほか)のウオーミングアップを楽しみにしていたという話をしましたよね。今回は、このウオーミングアップの話から始めましょうか。

 やり方はピッチャーによって違いますが、僕が考えていたのは・・・

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