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ウインター・リーグ参戦記2022 ―DeNA編―

DeNA・入江大生×宮國椋丞 DeNA RELIEF TALK すべてを野球に注ぐために

 

先週号のソフトバンク編に続き、今回はDeNA編をお届けしていこう。球団と戦略的パートナーシップを締結しているABL(オーストラリアン・ベースボール・リーグ)、キャンベラ・キャバルリーへ派遣されたのは、経験豊富な宮國椋丞と飛躍の入団2年目シーズンを終えた入江大生。現地でも仲の良さを垣間見せる投手2人に、2カ月間が何をもたらしたのか。
取材=前田恵 ※取材は12月中旬

[左]宮國椋丞(DeNA/投手)、[右]入江大生(DeNA/投手)


2人で持った共通意識


――DeNAでは選手個々にABL参加の意思決定が委ねられていますが、お2人はどういう理由で今回の参加を決めたのですか?

宮國 僕はもともと中南米のウインター・リーグに興味があって、そちらに行こうと思っていました。でも諸事情で断念したところで……。

入江 そのタイミングで、僕が「行きましょう」と誘ったんです。

宮國 「ウインター・リーグ行きたいんですよね」って入江が聞くから、「行きたいよ」と答えたら、「じゃあオーストラリア行きませんか」「よし行こう」……という流れですね。

――ということは、普段からよく話をする仲だったんですね。

入江 そうですね。僕は本当によくしていただいていて、プライベートの時間もよく一緒に過ごさせてもらっていますし、いつも何かしら気にかけてくださる。そんな気遣いも、本当に素晴らしい先輩です。

宮國 硬っ!!(笑)。でもまあ、僕からしたら、かわいい後輩ですよ。

入江 とにかくパッと直感で……一緒に行くなら宮國さんと行きたいと思いました。

――特に宮國投手は、自分なりのオフのルーティンができていると思います。そこをあえて変えてでも、ABL派遣を選んだのはなぜですか。

宮國 野球のスキルアップもそうですが、異文化に触れて、自分の感性だとか、いろんなものを養いたい気持ちがありました。日本は寒い時期ですし、トレーニングもオフシーズンに1人でやるより実戦的なところも含めてできるのは、プラス面が大きいかなと思いました。

入江 僕は去年(2021年)8月に右肘のクリーニング手術をして、1年目のオフはほぼリハビリで過ごしたため、今年(22年)がプロ入り後、初めての自由な自主トレだったんです。自分はもともと好奇心旺盛で、行きたいなと思ったら結構、即行動するタイプ。暖かい気候の中、普通の自主トレとはまた違った良さのある環境で、異文化圏の人たちと関われるこの機会が3年ぶりに戻ったと聞き、行ってみたいと思いました。

――それからお2人で、どんな話をしながら準備をしてきたのですか。

宮國 まず以前ABLに参加した選手に、いろいろ聞きました。そのうえで、「第一の目的は野球をしに行くのだから、そこにきちんと重点を置いて過ごそう」と、2人で話しました。

入江 シーズン中からずっとそういう話はしてきましたね。野球だけでなく、食事面も考えなくては、とか。2カ月間自炊をするので、どういう栄養バランスで、どの栄養素を多く取ればいいのか勉強しておこう、と。

――2ベッドルームのアパートメント住まいで、キッチンは共同ですよね。食事作りはどんなふうに担当分けしたのですか。

宮國 朝・昼・晩で分けました。

入江 宮國さん、すごいんですよ。丁寧だしおいしいし、作るのも早いし。

宮國 いやいや、全然です。

入江 オーストラリアはファストフードが多いので・・・

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