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メジャーへの夢は一旦封印? 佐々木朗希(ロッテ)が12球団ラストの契約更改

 

今季の目標を聞かれた佐々木朗希は「チームの優勝の力になれるように、個人でもいい数字を残したい」と言い切った[写真=川口洋邦]


 ロッテ・佐々木朗希投手が12球団の最後に契約更改を終えたと1月26日に球団が発表し、翌27日に佐々木はZOZOマリンスタジアムで記者会見に臨んだ。

「まずは公の場で自分からコメントを出す機会がなかったので。ファンの皆さまに報道などでご心配をお掛けしました。それを最初に伝えたいと思っています」(佐々木)

 契約更改とは球団と選手や代理人が密室で話し合うものであり、具体的にどのような主張をしてどのような決着となったのかを、メディアなどが正確に知ることはあり得ない。オフシーズンということもあり、佐々木本人がその途中経過についてメディアに話す機会はなかった。もちろん、未更改だった時点で球団側が何かを発表することもない。

 だから契約更改が1人だけ済んでいないことによって春季キャンプ開始が迫ってきた1月下旬にはさまざまな憶測を呼び、「佐々木のメジャー指向が強く、球団が受け入れられない要求をしているのでは」など、一部報道が過熱。そして、「日本で規定投球回到達も2ケタ勝利も未経験なのに、まだ早い」「わがままを言っている?」と佐々木に対するネガティブな世論が「炎上」寸前だった。

 そんな雑音を、球団は真っ向から否定。松本尚樹球団本部長は「入団当初から本人は(メジャーの)夢をずっと言っていますので、そのへんも代理人とずっと話しています」と、最初から本人のメジャー指向を承知していることを認めながらも、「ここでいきなりアメリカに行きたいと言い出したわけではない」と説明した。

 そもそも、「騒動」となりかけたのは契約更改が長引いたから。その点については「話し合いの中で、球団側にも至らぬ点があった。決して佐々木がわがままを言っているわけではない」(松本球団本部長)、「交渉自体は代理人の弁護士先生を通してやらせてもらい、いろいろなことを球団とじっくり時間をかけて話していただいて、お互いに納得する形で契約できました」(佐々木)と両者。佐々木のイメージが悪化しそうだったところを双方が協力して止めたというのが、今回の会見の構図のようだ。

 とりあえず、今回は「鎮火」した。佐々木が「将来的にメジャーでプレーしたいという思いはありますけど、まずは目の前のシーズンをプレーすることが大事。具体的な数字は難しいですけど、キャリアハイというところを目指します」と語ったことがすべてだろう。しかし、将来どのタイミングでメジャーに行くのかや、シーズンでこういう結果を残したらメジャー移籍を認めるなど、具体的に球団と佐々木側の間でどのような約束(あるいは書面による契約)があったのかは、明らかになっていない。なお、佐々木の今季年俸は現状維持の8000万円(推定)。
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