日本中を、いや世界中を熱狂させているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。MLB組が合流した大阪での強化試合から1次ラウンドの戦いまで密着した担当記者が、各対戦国のメインレポート入りきらなかったあんな話やこんな話をお届けする。 文=杉浦多夢 写真=BBM、Getty Images 3月6日[月]強化試合◎京セラドーム
侍ジャパン 8-1 阪神
結局これかな 1次ラウンドの本番の戦いが終わって振り返ってみても、「これが一番すごかったな」というのはやはりこの日の
大谷翔平のホームランだったかもしれない。
もちろん、いくらMLB組がここから試合に参戦とはいえ、あくまで強化試合はWBC本番に向けた「練習」だし、質が違うのは分かっているけれど、あの「変態打ち」はさすがに反則だ(上写真)。とは言っても、正直に言えば京セラドーム5階の記者席から見下ろしていたので、「泳いだな……あ、入っちゃった」くらいの感覚だったが、2本目のときは「また打つの!」の衝撃度が大きかった。しかもバットを折って。そして、このときはまだ「ペッパーミル・パフォーマンス」がこれだけ流行ることになるとは思っていなかった。

大谷の「ペッパーミル・パフォーマンス」
ただ、2度ともスタンドのどよめきがまったく収まらないまま打席に入らされた
村上宗隆は、ちょっとかわいそうだったかな。思えば、これが不振に陥る発端だった、なんてことはさすがにないと思うけれど。
あらためてこの試合から大谷、
吉田正尚、
ラーズ・ヌートバーのMLB野手3人が試合に出場。試合後の会見で対戦した
阪神・
岡田彰布監督は大谷について「すごいですね〜、びっくりしましたね〜」と相変わらずの名調子を披露したが、MLB組について「ゲームの中、打席の中での集中力。そのあたりの違いを感じた」と指摘すれば、直後に侍ジャパンの
栗山英樹監督も「試合に入っていく集中力が違う」と同じ言葉を口にした。タイプは違えど・・・
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