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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第143回「最近、いろいろな場所に行った記憶が、いつも食べ物と一緒なんですよ」

 

1980年大洋時代のダンプさん[左]。右は土井淳監督


ストレッチに興味津々


 今回はダンプの海外シリーズ第3弾です。前回は大洋の選手時代のアリゾナキャンプの話をしましたが(1980年)、一つ言い忘れていたことがありました。あれは、確かカブスと同じグラウンドで練習をしていたときですが、背番号11を着けていた若い選手が目に入りました。名前もレギュラーかどうかも分かりませんが、この選手がグラウンドの芝生のところで、30分くらいかけてストレッチ体操をやっていたんですよ。当時の日本は、準備体操というと、ラジオ体操みたいに体を動かしながらが多かった。ああいうじっとして伸ばすストレッチ体操があるのは知っていましたが、実際に見たことはなく、どんなバリエーションがあるかも知りませんでした。

 だから、「あれがストレッチなんだな。面白い」と思って、こっちも練習しながらですから、じっと見続けるわけにはいきませんが、ちらちら見ていました。僕は腰に持病があったので、あとで、その中の腰を伸ばすものをやってみたら、結構、気持ちいい。これは使えそうだなと思って、彼がやっていたものを自分なりに工夫し、試合前、ホームゲームでは10種類、ビジターでは7、8種類をホテルでやってから全体練習に入っていくようにしました。

 効果はてきめんです。体の柔軟性というより、ストレッチをすることで代謝がよくなるのか、すぐ体が温まり、結局、そのまま引退の42歳まで続けました。名前も知らない11番に感謝、感謝です。

 ずっとあとですが、コーチを辞めたあと、整体の勉強をしたくらいですから、僕はもともと、こういう新しいトレーニングや体の動きに対する興味がすごくありました。プロとしては小さい体で・・・

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