新たな歴史の始まり
青々とした天然芝に、巨大なガラス壁から陽光が差し込みグラウンドを照らす。「世界がまだ見ぬボールパーク」として生まれた新球場が3月14日、西武とのオープン戦でついにお披露目された。
さっそく躍動したのはドライチ新人の
矢澤宏太。5回に代打として打席に立つと、そのまま右翼の守備へ。そして8回にはマウンドに上がって1イニングをぴしゃりと抑え、真新しいグラウンドを存分に堪能した。
「ファンとの距離が近く、一緒になってやっていく感じがあった」と、ファンの声援を背に投打二刀流として本拠地デビューを飾った。
一方、
新庄剛志監督は「芝というか、グラウンドが弾まない。ものすごく点が入る球場になるかもしれない」と、感慨に浸る前に指揮官として冷静な分析。「練習するしかない」と気を引き締めていた。
新球場のこけら落としとともに声出し応援も解禁に。この日は限定入場で1万1061人の声援が鳴り響いたが、先行開幕となる3月30日の
楽天戦では満員の観衆による歓声に包まれるはずだ。新時代の球場とともに、チームは新たな歴史を紡いでいくことになる。
写真=榎本郁也