東京ドームでのWBCラストマッチとなった準々決勝は、イタリアに完勝を収めた。マイアミでの決勝ラウンドの戦いは次号でお伝えするとして、今号では東京での最後の戦いの模様をお届けする。 取材・文=杉浦多夢 写真=高塩隆、高原由佳、Getty Images イタリアのマイク・ピアザ監督は「デービッド・フレッチャーをはじめ内野陣はすべてキーマン。守備陣の力を信じている」と大胆なシフトを含めた自慢のディフェンス力への手応えを語っていた。そしていきなり、侍打線はそのシフトに絡めとられてしまった。
初回、
ラーズ・ヌートバーの左前打と
近藤健介の四球でつかんだ無死一、二塁のチャンスで、
大谷翔平のセンターへ抜けようかという痛烈な当たりは二塁キャンパス後方にいた遊撃手の正面に。
吉田正尚、
村上宗隆も打ち取られて先制点を奪えない。2回も先頭の
岡本和真が四球で出塁しながら、一死一塁からサインミスであろう盗塁を仕掛けて盗塁死。嫌な空気が生まれようとしていた。
しかし、先発の投手・大谷が相手に流れを渡さない。立ち上がりから雄叫びを上げながらの気迫の投球。2回先頭のビンセント・パスクアンティノから164キロのストレートで空振り三振を奪ってスタンドをどよめかせ・・・
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