すっかり浸透したスローガン“全員で勝つ”──。日替わりオーダーに登板間隔を空けた先発ローテ、さらに連投回避の救援陣と、多彩な戦略は選手層の厚みが成せる業だ。ただ、その選手層に厚みを与えたのが近年、続く若手の躍進。有望株がひしめくオリックスの若手台頭の土壌には何があるのか。アマチュア時代を振り返りつつ探っていく。 取材・文=沢井史 写真=BBM 期待大の高卒3年目
若手の台頭が著しい。ブレーク筆頭と言われている3年目の
山下舜平大が開幕投手に抜てき。高卒1年目から一軍を経験してきた、高卒4年目の
宮城大弥や
紅林弘太郎ら生きのいい選手が多く、ファームで腕を磨く面々にも“次のブレーク候補”として熱い視線が注がれている。そんな中で、期待が大きいのが、高卒3年目の来田涼斗だ。
明石商高時代に2年生の春夏と2度甲子園に出場し、いずれもベスト4に進出。2年春のセンバツでは、智弁和歌山高との準々決勝で大会史上初の先頭打者本塁打、サヨナラ本塁打を放つ“離れ業”をやってのけた。高校時代からユニフォームがはちきれんばかりの恵まれた体格以上に、打席に立つと、何かをやってくれそうな雰囲気を漂わせる来田に対し、狭間善徳監督が「何かを持っている男」と、試合ごとに誇らしげに口にしていた。
ドラフト3位でオリックスに入団したのは2021年。1年目の開幕は・・・
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