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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第154回「素晴らしかった中西さんと若松の情熱をぶつけ合った師弟関係」

 

指導者として多くの選手を育てた中西氏


西鉄移籍があったかも


 えっ? もうそろそろ連載をおしまいにしたい? まあ、ずいぶん長くなりましたしね。今回が154回目ですか。僕の通算安打418くらいはやりたかったのですが、仕方ありません。ただ、もう少し話したいことがあるんで、しばらく続けさせてください。

 前回に続き、5月11日に、お亡くなりになった中西太さん(元西鉄)の話です。あれは確か、僕の阪神時代、やっと試合に出始めた時期だったと思います。

 オープン戦だったと思いますが、当時、西鉄の兼任監督だった中西さんが「ダンプ、球団に言ってあるから、話があったら受けてくれ。一緒にやろう」と声を掛けてくれました。移籍の話ですね。何がいいと思われたのか、僕を獲りたいと思ってくれたようですね。「はあ」と答えながら、「福岡か。遠いけど、食べ物はおいしそうだな」とか思っていましたが、結局、何も言われることなく、次に中西さんに会ったとき顔を見たら「う〜ん」とだけ言ってしかめっ面をしていました。阪神が断ったようです。大して使わんのにね。

 西鉄はそのあとすぐ黒い霧事件(1969年から70年にかけての八百長疑惑事件)で大変なことになってしまいましたが・・・

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