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breaking ball INTERVIEW

DeNA・T.バウアーインタビュー 納得のいく答えを求め「自分が納得のできるクリアな説明ができなくてはいけない」

 

交流戦で3戦3勝、防御率1.50と、出色の活躍で2020年のサイ・ヤング賞投手の実力を見せつけた右腕。データを用いた研究を怠らない理論派は、自身の納得いく答えを探し、言語化することを意識している。
取材・構成=武石来人 写真=大泉謙也(インタビュー)、BBM


小さな変化を繰り返し


 5月3日、7回1失点の鮮烈デビューから間もなく2カ月。苦しんだ時期もあったが、交流戦では防御率1.50と無双した。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)出身の理論派として知られる右腕は、存分にその経験値を生かし、日本野球へ適応してきた。

──来日一軍初登板から間もなく2カ月がたとうとしています。率直にMLBとNPBの違いは?

バウアー 広く見れば一緒だと思っています。野球であることに変わりはないし、ルールも同じ、ホームベースとピッチャーズプレートの距離が変わるわけでもないですから。ただ、トレーニングをはじめとしたスケジュールの部分や、相手打者の特徴を知らないことにアジャストする必要性がありました。

──技術的な部分で何か変えたのでしょうか。

バウアー 細かい部分では変えています。シーズンの中でアジャストしていく作業は必ず起きるものだと思いますし、前回登板から次の先発までの間にも変えていかなければいけない部分もありますので。ただ、ここまでのところは、本当に大きく変えなければいけなかったということはないですね。

──バウアー投手と言えば、データを駆使して自らを磨いてきたことが有名です。その取り組みはどんなきっかけで、いつごろから始めたのでしょう

バウアー 時期としては、高校1年生だった2007年ですね。そのとき物理を教えてくれていた教授の授業が、私は大好きだったのですが、そこで学んだことを野球につなげられないかなと思ったことがきっかけです。

──入団記者発表会のときに、MLBとNPBのボールの違いについて聞かれた際、「あまり違いは感じていない」と答えていましたが、その認識は今も変わっていない?

バウアー 今もボール自体は、95%くらい同じだと思っています。それでも少しだけ違いはありますけど。

──ご自身のYouTubeで、ツーシームの変化に違いがあると話していました。

バウアー はい。MLB時代よりも横の変化が少なかったんです。そこが・・・

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