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第105回全国高等学校野球選手権記念大会

夏の甲子園「8.6」開幕!! 春夏を通じて初陣6校出場49代表校が決定

 

第105回全国高等学校野球選手権記念大会の地方大会は7月30日、出場全49地区の代表校が出そろった。初出場6校はいずれも春夏を通じて初の甲子園。新型コロナ禍の大会運営を経て今夏は4年ぶりに甲子園に大歓声が戻る。組み合わせ抽選会は8月3日。開幕は6日で阪神甲子園球場を舞台に17日間(3回戦2日目、準々決勝、準決勝各翌日の休養日を含む)にわたり、熱戦が展開される。
取材・文=小中翔太 写真=BBM

花巻東[岩手]


 今夏の地方大会は連日の猛暑が影響したのか、強豪校が早々に敗退するケースが目立った。今春のセンバツで山梨県勢初優勝を遂げた山梨学院、同準優勝の報徳学園、同4強の大阪桐蔭が敗退した。また、21年の優勝校・智弁和歌山が22年ぶりの初戦敗退と、一発勝負である夏の難しさをあらためて認識する年となった。

浦和学院[埼玉]


専大松戸[千葉]


 センバツに続く春夏連続出場は11校。最多出場は北海の40回、連続出場は近江の5大会連続(コロナ禍で中止の2020年を挟む)、最大ブランクは川之江の21年ぶりである。

 昨年、東北勢初優勝を遂げた仙台育英は史上7校目の夏連覇に挑戦する。

共栄学園[東東京]


日大三[西東京]


 注目選手は高校通算140本塁打を誇る花巻東・佐々木麟太郎、このほか、広陵・真鍋慧、九州国際大付・佐倉侠史朗など、ドラフト候補のプレーからも目が離せないところだ。

広陵[広島]


履正社[大阪]


 なお、今大会から暑さ対策として「クーリングタイム」が導入される。時間は5回裏終了時から10分間。ベンチ裏の通路にスポットクーラーや送風機などのクーリングスペースを設置し、選手は最初の8分半はグラウンドに出られない。残り90秒からはウオーミングアップ可能。あくまでも“可能”であるため、そのままベンチ裏で休んでいてもいい。10分が経過したタイミングで審判員が6回表の守備に就くチームに「さぁ、行こう」と声を掛ける。投球練習はその後に行われるため、プレー再開までにかかる実際の時間は10分よりも長くなる。全試合適用が原則だが、雨天が予想される場合は大会本部の判断で取りやめることもある。

 また新型コロナガイドライン撤廃に伴い、2020年から禁止していたベンチ前で土を集めることも容認。

慶応[神奈川]


愛工大名電[愛知]


 開幕試合の始球式は3月に行われたWBCで日本代表を監督として世界一に導いた栗山英樹氏が務める。

「日本野球の原点で聖地であり、子どものころからあこがれ続けた甲子園に立たせていただくということには感謝の思いしかありません。この夏にかけて戦ってきた日本全国のすべての高校球児に敬意を払い、これからも継承されていく高校野球の輝かしい未来を願って始球式に臨みます」

 8月6日の開会式の入場行進の先導役には、日大豊山・光永翔音(3年)が務める。四番としてチームを東東京大会ベスト8に導くだけでなく、競泳選手としても昨年の高校総体では3冠を達成。今年もインターハイへの出場を決めており、高校生が秘める大きな可能性を示した。

「このような機会をいただき、大変光栄に思っています。全員で甲子園に行きたかったが、その悔しい思いは後輩が晴らしてくれると信じています。自分自身は自分の限界を超えられるよう、これからも頑張ります」

 地方大会は試合終盤の大逆転など劇的な展開が多く、1回戦から決勝まで熱戦の48試合となりそうだ。

■第105回全国高等学校野球選手権記念大会出場校一覧

【注1】※は春夏を通じて初出場
【注2】大会連続出場は2020年夏の中止を挟む

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