グラウンドで躍動する選手たちだけではなく、陰で働く存在の力がなければペナントを勝ち抜くことはできない。プライドを持って職務を全うする西武の広報マン、内田暁氏のインタビューをお届けしよう。 取材・構成=小林光男 写真=BBM 株式会社西武ライオンズの内田暁広報
広報には愛嬌が必要
──現在、31歳の内田広報ですが、どのような経緯でライオンズ広報の職に就いたのでしょうか。
内田 私は大学まで柔道に打ち込んでおり、もともとスポーツに関わる仕事をしたかったんです。前職は芸能事務所のマネジャー。スポーツ選手の部署もあったのですが、私は別部署でした。そんなとき、ライオンズ広報部の募集を目にして。プロ野球は日本で一番のプロスポーツだと思っています。そこが盛り上がれば、スポーツ界も盛り上がる。スポーツ界の力になりたいと思い、1年半前に志望しました。
──広報の経験があったわけではないんですね。
内田 はい。なので、初めは仕事を覚えるのに精いっぱいでした。ただ、前職も人と人をつなげる仕事。上司にも言われましたが、広報はコミュニケーション能力がないといけません。あとは、愛嬌が必要だとアドバイスされました。記者の方や選手とコミュニケーションを取るときに機械的に対応するだけではなく、そこにチャーミングさを加えるといい形で協力してもらえます。
──ライオンズでは広報が事業担当、チーム担当に分かれていますが、それぞれどのような役割を果たしているのか教えてください。
内田 私は事業担当ですが、会社の事業関係の案件を取り扱っています。球場やグルメ、グッズ、イベントなどの案件の発信や、プレスリリースの作成、メディアの取材対応。西武グループ内の社内報をつくり、コーポレートサイトの管理も担当しています。チーム担当はチームや選手、首脳陣の情報発信や取材の調整、対応などを行っています。
──やりがいを感じるのはどのようなときでしょうか。
内田 広報という仕事は直接的に売り上げを上げる部署ではありません。ただ、今年で言えば球場グルメの取材でピザを取り上げていただいて、大繁盛しています。もちろん、われわれの働きだけではないですが、賑わっているお店を見たときは、広報として貢献できたかなと実感し・・・
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