9月2日にリーグ優勝の可能性が消滅。目指した目標にたどり着けなかった。一足早くにシーズンを終えたチームは、敗戦を受け止めて次なる戦いに挑む。 写真=古賀恒雄 かみ合わない歯車
「なかなかうまくいくこともなく、ファンの皆さんには残念な思いをさせてしまいました」
劇的な幕切れに見せた笑顔から一転、
高津臣吾監督はマイクの前に立つと険しい表情でそう口にした。
57勝83敗3分け。球団初のリーグ3連覇、そして日本一奪回を目指した2023年は5位で幕を閉じた。10月4日、負ければ最下位が確定する
阪神とのシーズン最終戦。
山田哲人のサヨナラ犠飛で神宮球場は今季一番の盛り上がりを見せたが、積み重なる借金は1つしか返済できない。終わって見れば12球団最多の敗戦数を喫した悔しさの残る1年だった。
「僕のマネジメントもうまくいかず、こういう結果になってしまった」
指揮官の偽らざる本音だろう。開幕5連勝スタートも、4月に7連敗、5月に1分けを挟み12連敗と急失速。5月6日以降はAクラスに浮上することはできず、上位チームとの差は開き続けた。故障者、体調不良者が続出しベストオーダーが組めない日々。そこに重なる主力の不振。リーグ2位の534得点を挙げるも、同最下位の567失点を記録と、投打が最後までかみ合わなかった。
2連覇の原動力となった打線は、リーグ5位の打率.239。破壊力は影を潜めた。ここ2年は主力を固定化しての戦いだったが、打順の組み合わせは127通りと膨れ上がった。
塩見泰隆、
山崎晃大朗の一、二番コンビがともに故障で開幕に間に合わず・・・
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