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【侍JAPAN NEWS】井端弘和新監督の下で侍ジャパンが新たな船出

 

侍ジャパン・井端弘和新監督[写真=菅原淳]


最多勝監督退任の意味


 新たな形で、新たな船出となる。侍ジャパンの指揮官に井端弘和監督が就任し、10月4日に都内で会見を行った。緊張した面持ちで登壇した井端監督は、「話をいただき、『まさか私が』と驚いた。持っているものをすべて注ぐことが球界への恩返しになる。まずはアジアプロ野球チャンピオンシップで優勝することが目標。いつかここでプレーしたい、と思ってもらえる魅力的な侍ジャパンを築いていきたい」と宣言した。

 任期は2024年11月に開催される「プレミア12」までが前提となり、今秋の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」以降は大会ごとに契約を更新していくことになる。これまでのようにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)までとはならなかったことについて侍ジャパン強化委員会の井原敦委員長は、「大会ごとにベストの姿を示すのが、あるべき形。大会ごとが最善と考えた」と説明する。

 また、U-15代表監督も兼任することになった。井端監督は17年から金メダルに輝いた21年の東京オリンピックまで侍ジャパンの内野守備・走塁コーチを務め、以降はU-12代表の監督に就任。高校代表や大学代表でも臨時コーチとして指導をしてきたが、「U-15にはまだ侍ジャパンとしての戦い方を伝えていない」と自身の強い要望により、兼任という形が実現した。

 3月のWBCで侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹前監督の後任選びは難航した。優勝監督のプレッシャーもさることながら、26年までと目されていた任期の長さも要因とされる。井端監督も「1年1年という想いは伝えた。まず1年やってみて評価していただければ」と語り、26年のWBCについても「まずはアジアプロ野球チャンピオンシップをどう戦うかしか考えていない」と、目の前の戦いに集中していくことを強調した。

 その中で、侍ジャパンの強みはしっかりと継承していく。「今年のWBCで優勝した。それは必ず引き継いでいかなければならない。打つほうも世界に近づいている。投手力と守備力を生かして、緻密な日本の野球を融合していく」と侍ジャパンの指揮を執る使命感を口にする。そして日本の強みは「投手力、緻密な野球」に加えて「結束力」だと力強く語る。

「WBCでは全国民が熱い思いになった。侍ジャパンの結束力を示して、また全国民を熱くさせたい」

 来年のプレミア12、その先のWBCへと道は続いていくのか。まずは第一歩となるアジアプロ野球チャンピオンシップ、11月の初陣から日本野球を再び熱くする戦いが始まる。

アジアプロ野球チャンピオンシップ@東京ドーム
侍ジャパン日程
11月16日vs チャイニーズ・タイペイ
11月17日vs 韓国
11月18日vs オーストラリア
11月19日3位決定戦or決勝
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