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エンゼルス・大谷翔平 日本人初のメジャー本塁打王誕生の意義 アジア系がマイノリティでなくなるとき

 

現地時間10月2日、メジャー・リーグの全日程が終了し、エンゼルス・大谷翔平の本塁打王が確定した。最後はケガで戦線離脱し、135試合出場に終わったが44本塁打を放っての戴冠。二刀流で成し遂げた日本人初のメジャー本塁打王誕生、その意義とは? メジャー通の伊藤茂樹駒沢大教授につづってもらった。
文=伊藤茂樹(駒沢大学教授) 写真=Getty Images

本塁打王獲得に大谷は「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり、光栄なことです。この目標を達成するのに協力してくれたチームメート、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」とコメントした


 大谷翔平がア・リーグのホームラン王に輝いたのは「日本人初」であるだけでなく「アジア系として初」でもある。このことの意味について考えたい。

 大谷が「二刀流」でMLBを席巻する前、日本人をはじめアジア系メジャー・リーガーの多くを投手が占めてきた。主要タイトルの獲得も投手部門でのいくつか(野茂英雄=元ドジャースほか=、ダルビッシュ有=パドレスほか=の最多奪三振、王建民=元ヤンキースほか=、ダルビッシュの最多勝)と、イチロー(元マリナーズほか)が獲った首位打者、盗塁王だけだった。アジア系選手のメジャーでの活躍は投手と俊足巧打の野手にほぼ限定されており、ホームランも打てる打者と言えば松井秀喜(元ヤンキースほか)と秋信守(レンジャーズほか=現韓国SSG)が・・・

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