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2023-24 ストーブリーグ

<2023-24 ストーブリーグ>いざ新天地へ 男たちの決意

 

各球団が戦力整備に動き、選手も輝きを放つ場を求め往来して続々と移籍が決定。来る2024年シーズンへ、戦いは水面下で始まっている。FA宣言、自由契約、トレードと、立場はそれぞれ違うが、新天地で飛躍を誓うのは同じこと。入団会見で新たなユニフォームに袖を通した男たちの決意の声を聞いていこう。
※年齢は2024年の満年齢

広島からFA宣言した西川龍馬が12月1日にオリックス入団会見を開き、敦賀気比高時代の1学年先輩・吉田正尚[現レッドソックス]が着けた背番号7を継承した[写真=牛島寿人]


不安を胸に挑戦


 新シーズンへ向けた戦力整備が各球団で着々と進む。去就の話題が相次ぐ中、新天地での第一歩となる新入団会見が、各球団で続々と行われた。注目を集めたのは、広島からFAでオリックスに移籍を決めた西川龍馬だ。12月1日に、大阪市内のホテルで開かれた会見の席に着いた男は、周囲から寄せられる期待に対し、素直な思いを明かす。

「果たしてちゃんとできるのか。あまり対戦のないピッチャーが多いので、対応がすぐできるのか。不安のほうが大きいんですけど、それをプレッシャーに感じてやりたいなと思います」

 環境の変化に不安がないわけがないが、そんな思いも来季への活力だ。何より移籍の決め手は「パ・リーグに挑戦したい」との思いから。類まれなバットコントロールで、ボール球も華麗に拾って安打にする左の巧打者は「パワーピッチャーが多いというイメージなので、そのパワーピッチャーに対して、自分の今までやってきたことがどれだけ通用するのか」と話すのはさらなる成長を期すからこそ。「打撃タイトルを獲りたい」と言う目標も「首位打者というより最多安打。率は上下するので、それよりも、積み上げていく数字のほうが狙いやすいのかな」と明確なタイトルを挙げる思いからは、フルシーズン戦い抜く決意と覚悟も見え隠れする。

 打率3割を4度記録した男に託される役割は多岐にわたる。広島時代からチャンスメーカーにポイントゲッターと、複数打順を経験してきたことも大きな強み。日替わりオーダーを組む中嶋聡監督の采配の幅が広がることは大きな戦力アップだ。森友哉頓宮裕真杉本裕太郎らと組む打線は強力となることに加え、今季定着したのが中川圭太のみだった外野を守る意味も大きく、会見に同席した福良淳一GMも「得点力アップと外野(のポジション)のこと。ぴったり合致した」と獲得経緯を明かす。リーグ4連覇、そして日本一奪回へ。大きな戦力が加わり、オリックスは進化を続けていく。

 新天地を求めるのは、FA権を行使した選手だけではない・・・

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