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2024 PREVIEW プロ・アマ球界大展望

<2024社会人野球展望>勢力図でトップを走るのは2023年の都市対抗覇者・トヨタ自動車 戦力充実の大阪ガス、Honda熊本、ENEOSも侮れないV争い

 

2024年も都市対抗、日本選手権の二大大会は実力伯仲の展開となりそうだ。混戦模様の中でも全国トップの選手層を誇るトヨタ自動車が軸。東海、近畿地区が元気である一方、地力のある関東勢も注目である。
文=中里浩章

23年の都市対抗を制したトヨタ自動車[上]、日本選手権で優勝した大阪ガス[下]が頂点争いの中心になる[写真=矢野寿明、佐藤真一]


社会人のエースは「ミスター社会人」


 ここ数年は関東勢が優勢だった社会人球界だが、2023年は傾向が一転。夏の都市対抗では7年ぶり2度目の優勝を果たしたトヨタ自動車、準優勝のヤマハ、4強の王子、三菱自動車岡崎と東海理化も含めて東海地区6代表のうち、5チームが8強入りという大活躍を見せた。さらに秋の日本選手権では近畿勢から大阪ガスが優勝、日本生命が4強。準優勝のホンダ熊本は九州、4強の西濃運輸も東海で、やはり関東以外のチームが目立っていた。各地区のレベルは着実に上がっており、2024年はより熾烈な争いが期待できそうだ。

 勢力図でトップを走るのは、22年秋の日本選手権から「秋夏連覇」を遂げたトヨタ自動車だ。最大の注目はエースの嘉陽宗一郎(亜大)。都市対抗では2完投含む3勝で橋戸賞に輝き、社会人日本代表でもエースに君臨。28歳だが、今すぐプロの先発ローテに入っても勝てると評判だ。本人にプロ入りの意思はなく、目標に掲げるのは先輩の佐竹功年(早大)のような「ミスター社会人」。最速152キロの速球を内外角に投げ分け、判別しにくいカットボールや落差のあるチェンジアップも一級品。特に23年は対戦した強豪を軒並み翻弄しており、チームが敗れた日本選手権2回戦も嘉陽は未登板。存在感はすでに「社会人の顔」と言える。ポイントはそこに次ぐ投手だが・・・

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