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ウインター・リーグ参戦記2023【ロッテ編】

<MARINES DOUBLE INTERVIEW>中森俊介&池田来翔 豪州への武者修行を総括する

 

毎年オフに数多くの選手が海を渡り、オーストラリアの地で研さんを積んでいる。先週のDeNAの徳山壮磨、東妻純平に続き、今回はロッテ中森俊介池田来翔の2選手のインタビューをお届けする。昨年の一軍でチャンスをつかみかけ、今季はさらなる飛躍を期す若いカモメは12月の南半球でどのような感触を得たのか。現地からのリポートをお届けする。
取材=前田恵

ロッテから派遣された中森[左]と池田はABLのシドニー・ブルーソックスに所属した[写真提供=千葉ロッテマリーンズ]


いい打者は豪州にもいる


――まずはプロ3年目を終えた2023年のシーズンを振り返って、収穫から教えてください。

中森 終盤、中継ぎで一軍に登板する機会が増え、CS(ファーストステージ)でも投げられましたし、いい形でシーズンを終えることができました。そこは24年に向けてのいい準備になったし、良いスタートを切れる兆しが見えたんじゃないかと思います。

――中森投手の場合、プロ1年目は体力づくり、2年目に二軍の先発ローテーションを経験し3年目は一軍と、着実にステップを踏んできている感があります。そのなかで中森投手自身、「ここはこのまま伸ばしていけばいいんだな」と思えたことはありましたか。

中森 実際にバッターと対戦して感じることと、ピッチング練習とはまた全然違いますし、2年目もシーズン序盤から肩を痛めてほとんど投げられませんでした。本当にちゃんと投げたのは3年目が初めてだったので、(答えは)難しいですね。でも、強いて言えば、真っスラですかね。球がちょっと動いて、特に左バッターのインサイドに食い込むような形になるんです。そこは周りからも評価していただいているので、伸ばしていければと思います。

――では4年目に向けての新たな課題となったのは、どこでしょうか。

中森 23年は主に中継ぎで投げましたが、来季からは先発で勝負したいと思っています。でも先発として投げるには、やはり体力がまだまだ。実際、先発で2回投げさせてもらったときも、体力面が一番の課題だと感じましたし、そのためにこのウインター・リーグに来ることにもなりました。こうして球数をほうっていけば、体力はついてくると思いますし、そのなかでいいパフォーマンスを続けられるようにしていきたいです。

――1、2年目のオフの自主トレは、どうしていたのですか。

中森 石川(石川歩)さんと一緒に、自主トレをさせてもらっていました。

――そこでオフの調整の仕方など学んで、この3年目。2カ月間のABL派遣を提案されたとき、まず考えたことや、具体的な目標にしようと思ったのはどのような部分でしたか。

中森 球団からウインター・リーグ行きを望まれたのは、今季一軍でシーズンを通して登板数が足りなかったから。それは自分でも感じていたことなので、そこはしっかり受け止めました。それから来季先発で勝負するという点についても、自分でも考えていたことなので、こちらでしっかり球数をほうれるように、特に6回80球を自分のノルマとしました。もちろんイニングを重ねられる分には何回でもいいし、これ(インタビュー時点)までの5試合は、そのつもりで投げてきています。

――実際こちらで先発ローテーションに入って投げ、調整方法など、今後日本に戻ってからも生かせる部分は見つかりましたか。

中森 今までもちょくちょく、ファームでは先発として投げていたのですが、中6日で回ったことがなかったんですよ。でも、シドニーでは中5日、6日で回ることもあって、自分の体の張り具合と向き合いながら調整してみると、最初はなかなか張りが抜けない感じがしていました。そこは徐々に順応してきて、手応えは感じています。

――ABLのバッターの印象はいかがでしたか。

中森 いいバッターもいました。際どいボール球をいい形で、タイミングを捉えながら見送られるのが、自分にとっては一番嫌なこと。それができる選手が僕にとっての“いいバッター”なんですが・・・

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