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オイシックス新潟・橋上秀樹監督インタビュー ギラギラ感を忘れずに「勝利を追求したほうが、NPB球団に対する個々のアピールになる」

 

今季からイースタン・リーグにオイシックス新潟、ウエスタン・リーグにくふうハヤテが新規参加する。オイシックス新潟は昨年までBCリーグに所属。これまでもNPBに選手を送り込んできたが、今年は新たな挑戦となる。2021年からチームを率いる橋上秀樹監督の覚悟に野球解説者の荒木大輔氏が迫った。
構成=小林光男 写真=BBM

橋上秀樹[左]、荒木大輔


二軍組織全体を活性化させたい


荒木 NPB経験組が加わって、チームの雰囲気は変わりましたか。

橋上 最初はぎこちなかったですね。昨年まではあまりチームに年上はいなかったわけです。年齢の幅が広くなかった。年齢、キャリアのギャップがありますから、2月1日、新潟でキャンプがスタートして、最初の2日間くらいはNPB経験組で集まってしまう傾向がありました。だけど、その後、NPB経験組のほうから積極的に若手に声を掛けてくれるようになって。今では食事会場でも交じり合って座るようになりました。

荒木 NPB経験組が話しやすい環境をつくってくれたんですね。

橋上 今は普通のNPBの二軍組織のような感じになっています。というか、言い方は厳しいかもしれないですけど、私が知っている二軍組織より選手の意識が高いかもしれません。みんなギラギラしていますよ。

荒木 BCリーグで戦っていたときよりも、NPB球団にプレーを見てもらう機会が増えるわけですから。選手は闘志がみなぎるでしょう。

橋上 そうですね。BCリーグの場合、シーズン開幕が4月上旬とイースタンより1カ月くらい遅い。ですから、キャンプも3月からでした。今年は1カ月前倒しになったわけですが、選手もしっかりと自主トレを行ってキャンプインしてくれました。選手のやる気を感じます。

荒木 NPBの場合はプロになっただけで満足してしまう選手も……。

橋上 二軍ズレしてしまう選手はいますよね。だから、そういったプロに入っただけで安心してしまっている選手も刺激していきたい。二軍組織全体が活性化すればいいですよね。そのためにもウチの選手が今のギラギラ感を1年間、忘れないようにしないといけません。

荒木 その話は選手にしていますか。

橋上 はい。今は言わなくてもギラギラしているので問題ないですが、実戦が始まって例えば教育リーグでいい勝負をしたり、勝ったりしたりして満足感が出てしまうと、意識が下がってしまうかもしれない。逆に最初にコテンパンにやられると、「ナニクソ!」という気持ちが湧き出てくるように思います。下手にいいスタートを切ると心配ですよ(笑)。

荒木 NPBの二軍は勝利と育成のどちらを追い求めるか、バランスの難しさがあります。オイシックス新潟の場合、橋上監督はどのように考えていますか。

橋上 NPB球団は育成も考えて、一軍戦力になる選手を育てなければいけません。だけど、一軍がないウチは選手をNPBに行かせることが第一目標ですから。“育成”はないと思います。どちらかと言うと・・・

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