3年連続で西武が入団テストを行った。合格者が育成選手としてプロのユニフォームを着るなど、徐々に実績を積み上げているが、今年はアメリカの大学に所属する参加者も。可能性を秘めた逸材発掘に力を入れる西武の取り組みを詳細にリポートする。 取材・文=中島大輔 写真=小河原友信、BBM 
フィジカル測定で「MAN IN THE BOX」に臨んだ根岸辰
書類・動画選考を通過した37選手が参加
西武の黄金ルーキー・
武内夏暉がベルーナドームの
ロッテ戦で8回途中までノーヒットノーランの快投を見せた9月16日、すぐそばにあるファームの本拠地CAR3219フィールドと室内練習場プロスピトレーニングセンターでは3年連続となる入団テストが行われた。
実技に加えてフィジカル面の測定も実施され、書類・動画選考を通過した37選手が参加。内訳は<高校生:6人、独立リーガー:21人、クラブチーム:6人、海外チーム:2人、その他:2人>。そのなかで一際目についたのが、身長190cmで今夏の甲子園にも出場した聖カタリナ高の右腕投手、有馬恵叶だった。
「チームの監督から『テストを受けることで他球団にも噂が回り、価値が上がる』という話をされて受けることにしました」
2022年の初回は
モンテル、昨年は
奥村光一と2年続けてドラフト指名に至り、西武独自の入団テストの存在は知られつつある。3回目の今年、午前中のフィジカル測定は昨年と同じ内容で行われた。
○垂直跳び
○メディシンボール真上スロー
○ワットバイク
○50走(10メートル、20メートルも同時に計測)
○MAN IN THE BOX
「MAN IN THE BOX」は「WITTY・SEM」という反応センサーを四方に設置し、指定された文字に手をかざす速度で反応力を見るテストだ。
「難しかった」と言う選手が多かったなか、俊敏な動きを見せたのが、ノースカロライナA&T州立大で今夏NCAA(全米大学体育協会)ディビジョン1に所属するマイノリティ選手のオールスターに出場した24歳の左打者、根岸辰昇だった。
「ファーストの守備が一番のアピールポイントなので、ああいう動きは結構自信があります」
根岸辰は慶応高時代の18年夏に甲子園出場。3Aでプレーした根鈴雄次氏に打撃を教わって良くなったことから・・・
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