7月9日に大樹生命月間MVP(6月度)が発表され、セ・リーグは投手部門で阪神・デュプランティエ、打者部門で広島・ファビアンが受賞した。同一リーグで来日1年目の外国人選手の同時初受賞は、投打の表彰が別となった1989年以来初めて。パ・リーグは投手部門でソフトバンクのリバン・モイネロ(3回目)、打者部門でオリックスの西川龍馬(初、セ・リーグ時代を含めて2回目)が受賞を果たした。 写真=宮原和也、井沢雄一郎 阪神・デュプランティエ 捕手・坂本と信頼関係を構築

会見で感謝と決意を語り、笑顔を見せる阪神・デュプランティエ
独特のリズムと特徴豊かな投球フォームから繰り出される角度あるフォーシーム。同じ角度から鋭く曲がるナックルカーブに、よく落ちるチェンジアップを駆使し三振の山を築いてきた。そして6月に入り自身初安封を含む3勝1敗、防御率1.01の好成績を残したデュプランティエ。
「努力したのが報われたなと思います」と会見では笑顔。バッテリーを組む
坂本誠志郎のリードに全幅の信頼を寄せており、その配球に応える投球で勝利を重ねてきた。
「一緒に登板をつくり上げることができ、彼のおかげで自分の思ったような投球をすることができました」と感謝の言葉が尽きない。来日当初から日本の野球文化を吸収し続けたことが、初受賞へとつながった。
PROFILE ジョン・デュプランティエ●1994年7月11日生まれ。193cm103kg。米国デラウェア州出身。セブンレイクス高-ライス大-ダイヤモンドバックス16[3]-阪神25=1年。
【6月成績】4試合3勝1敗、投球回26.2、奪三振36、自責点3、防御率1.01
広島・ファビアン “あきらめない”が結果に

ハートポーズで喜びを表し、さらなる活躍を誓う広島・ファビアン
高いバットコントロール能力と長打力を持ち、勝負強い打撃でチームを救ってきた。6月は全22試合にスタメン出場し、うち11試合でマルチ安打を記録するなど安打を量産。交流戦では12球団1位の打点15、リーグ戦再開後の
中日3連戦(バンテリン)でもマルチ安打を放ち、6月終了時点で打率リーグトップとなった。広島の外国人打者の受賞は、2014年9月度の
ライネル・ロサリオ以来11年ぶり。
「来日1年目で受賞できて、めちゃめちゃうれしい」と喜びを表現した。好調の要因には、「毎日の練習と勉強」を挙げる。「あきらめない気持ちを持って、今日までできていることが良い結果につながっていると思います」。チームの勝利を笑顔で喜び、ファンや仲間へ感謝を忘れない。明るい好打者のたゆまぬ努力が実を結んだ。
PROFILE サンドロ・ファビアン●1998年3月6日生まれ。180cm81kg。ドミニカ共和国出身。ハポン中高-ジャイアンツ14外-レンジャーズ21-広島25=1年。
【6月成績】22試合31安打5本塁打17打点15得点、打率.348