巨人の新助っ人4人がV奪回の切り札に
リーグV奪回に向け、明確な課題を埋める補強と言っていいだろう。1月30日、
巨人の新外国人選手4人がそろって入団会見に臨んだ。
まずは昨季終盤にまさかの駒不足に陥った先発陣だ。身長201cmの最速160キロ右腕、F.ウィットリーは2016年にアストロズから1巡目指名された元トッププロスペクト。「直球、カットボール、カーブ、スライダー、すべての球種でカウントを取れる。スタミナに自信がある」と先発としてアピールした。B.マタはメジャー経験こそないものの、マイナーでは101試合の先発を含む150試合に登板、515イニングで553奪三振という奪三振能力が魅力だ。「いつか日本でプレーしてみたいと思っていた」と異国の地での飛躍を誓う。
昨季は
楽天でプレーしたS.ハワードは故障での離脱があったものの9試合に先発して5勝1敗、防御率2.22と投げれば安定した投球を披露しており、もっとも計算が立てやすいだろう。「ノリモトさんとプレーしたい。参考にしていけたら」と、海外FA権を行使して巨人入りした
則本昂大と再び共闘できることを楽しみにしている。
会見に同席した
水野雄仁編成本部長スカウト・国際担当は「現場が決めることだが、基本的には先発を任せたいという意向で獲得した」とあらためて説明。外国人枠の問題もあってライバル関係にはなるものの、3人の助っ人右腕が先発ローテーション争いを高いレベルに引き上げてくれることは間違いない。
唯一の野手であるB.ダルベックは21年にレッドソックスでシーズン25本塁打、MLB通算で47本塁打を放ったパワーヒッター。水野編成本部長が「当然、岡本の抜けた穴ということで三塁か一塁を中心に考えている。できれば三塁を任せることができれば」と話したように、MLBのブルージェイズに移籍した
岡本和真に代わる四番候補の1人だ。自身も「何よりもパワー。得点圏の走者をかえせる能力が
セールスポイント」と自信を見せている。
昨季からの
R.マルティネス、A.
バルドナード、T.
キャベッジと合わせ、支配下の外国人選手は7人、投手に限れば5人となる。ベンチがどう運用し、外国人選手たちの力を最大化することができるのかが、新シーズンの戦い方を大きく左右していくことになる。
PROFILE B.マタ(投手) #42 BRYAN MATA/ブライアン・マタ●1999年5月3日生まれ。190cm101kg。ベネズエラ出身。右投右打。マダリアガUEP校-レッドソックス16-巨人26=1年。
S.ハワード(投手) #28 SPENCER HOWARD/スペンサー・ハワード●1996年7月28日生まれ。190cm95kg。米国カリフォルニア州出身。右投右打。カリフォルニア州立工科大-フィリーズ17[2]-レンジャーズ21途-ジャイアンツ24途-ガーディアンズ24途-楽天25-巨人26=2年。
F.ウィットリー(投手) #26 FORREST WHITLEY/フォレスト・ウィットリー●1997年9月15日生まれ。201cm94kg。米国テキサス州出身。右投右打。アラモハイツ高-アストロズ16[1]-レイズ25途-巨人26=1年。
B.ダルベック(内野手) #29 BOBBY DALBEC/ボビー・ダルベック●1995年6月29日生まれ。191cm102kg。米国ワシン
トン州出身。右投右打。アリゾナ大-レッドソックス16[4]-ホワイトソックス25-巨人26=1年。
楽天が初の試み 新ユニフォーム発表

新セカンドユニフォームを着用した西垣雅矢[左]とサードユニフォームを着る中島大輔[写真=楽天野球団提供]
変化を恐れず、果敢に革新を。今季のスローガン同様、楽天が初の試みを行なった。1月24日に発表されたのは2026年のセカンドユニフォームとサードユニフォーム。セカンドユニフォームとはビジターユニフォームのことで、球団初のフルモデルチェンジとなる今季から名称を改めた。
デザインは昨年好評だったTOHOKU PRIDEユニフォームで用いた情熱的なレッドを基調としており、6県のラインが織りなす「東北ストライプ」のデザインを採用。東北、ファン、チームの強い絆を表現した新たなユニフォームとなっている。
サードユニフォームのコンセプトは「TOHOKU SPARKLES」。これは昨シーズン中、着用日に高い勝率をもたらしたEAGLES SUMMERユニフォーム2025と同じVIVID PINKが基調色となっている。今回はそこに東北各県のシルエットを重ねた、まさに東北への球団の想いが伝わるデザインだ。サードユニフォームは楽天モバイルで開催する「EXCITINGシリーズ」17試合で選手が着用して戦う。
発表会見でセカンドユニフォームを着用した西垣雅矢は「これまでストライプを着ることがなかったので新鮮な気持ち。上位進出にはビジターで勝つことも大事なので、このユニフォームでしっかり戦っていきたい」とコメント。サードユニフォームを着こなした中島大輔は「個人的にピンクは好きな色」と笑顔を見せ「6県のシルエットも加えられより魅力的なユニフォームになったと感じます。個人もチームも昨年以上の成績を残せるように頑張りたい」と意気込んだ。
ユニフォームは戦う選手たちだけではなくファンにとっても欠かせない応援アイテム。好評だったカラーに東北ならではのデザインをあしらい、さらに人気を集めそうだ。変化を恐れない姿勢がファンの心をつかみ、大声援を生み出す。新ユニフォームを身にまとい、チームも強く生まれ変わる。
広島・羽月、指定薬物使用の疑いで逮捕

プロ7年目の2025年はチーム最多17盗塁を記録した羽月。代走要員から出場を増やしつつあった[写真=BBM]
衝撃は球界のみにとどまらない。
広島の
羽月隆太郎が1月27日、指定薬物「エトミデート」を使用した容疑(医薬品医療機器法違反)で広島県警に逮捕された。県警によると、2025年12月16日、110番通報で警察官が向かった場所に通報者と羽月がいたといい、任意同行して尿検査をしたところエトミデートの陽性反応が出た。県警は関係先の捜索などを進め、1月30日には本拠地のマツダスタジアムや二軍拠点の大野練習場にも家宅捜索が入った。2月1日現在、羽月は容疑を否認している。
羽月の逮捕を受け、球団は1月28日に謝罪の声明を発表。ファンに対して謝罪した上で、捜査機関に全面的に協力し、事実が判明次第、適切に対応していく考えを示した。報道陣の取材に対応した鈴木清明球団本部長は、「本人は否定しているかもしれないが、逮捕という事実があるので野球活動は停止という形にしたい」と説明。球団との契約については今後の捜査の進展を見て、選手会と協議して対応すると述べた。
同日は球団の松田元オーナーが「小さい体でプレーしている姿を見て勇気づけられた子どもたちに申し訳ない」と謝罪したほか、
新井貴浩監督、選手会長の
島内颯太郎も球団を通してコメント。新井監督は「チームの一員として自覚を欠いた行動であり、非常に残念な気持ちです」と心境を吐露、島内は「チーム全体でこの事態を重く受け止め、ファンの皆さまにプロとしての自覚と責任を示せるよう取り組んでまいります」と今後への思いを示した。
厚生労働省によると、エトミデートは一部の国で鎮静剤や麻酔導入薬などとして使用される医薬品成分だが、国内では承認されていない。「笑気麻酔」「ゾンビたばこ」とも呼ばれ、過剰摂取すると手足のけいれんや歩行の乱れが出たり、意識を失ったりする危険がある。電子たばこで吸引できるリキッド状のものが乱用される事例が多発し、25年5月に指定薬物となって以降、沖縄県など各地で若者を中心とした摘発が相次いでいる。
違法薬物使用の疑いによる現役選手の逮捕は、球界内はもちろん、社会的にも与える影響は大きい。法令遵守を徹底し、ファンの失望を生まないプロ野球へ。再発防止への取り組みは必須だ。