最後のピースがついにそろった。球界を代表する存在として親しまれてきた
ヤクルトのマ
スコット・つば九郎が3月31日の
広島との本拠地開幕戦で活動を再開した。昨年2月に長年担当してきたスタッフが急逝したことを受け活動休止としていたが、2季ぶりに神宮のグラウンドへと帰ってきた。
一塁側のベンチ横から姿を現し一礼。グラウンドを歩き始めると、気が付いたファンから拍手が湧き起こった。
宮本丈や
ホセ・オスナとハグを交わし、
池山隆寛監督のもとへ小走りで近づき握手。スタンドからはたくさんの「おかえりー!」という大きな歓声が飛びかった。
試合中には懐かしの光景も見えた。5回裏に本塁打を放った
増田珠、生還したオスナを出迎えてハイタッチ。同回終了後には恒例の「バズーカタイム」で登場した。7回の攻撃前には東京音頭に合わせて応援傘を振り、スタンドを盛り上げた。ヘルメットを回転させて高く放り投げ、そのまま頭に装着する「空中くるりんぱ」や「フリップ芸」は行わなかったものの、初日から球場は笑顔に包まれた。
4月2日の
中日戦(神宮)で開幕5連勝を飾り、池山監督と抱き合うなど喜びを分かち合った。
試合後のお立ち台では桜の花びらで飾られたマイクを手にし、選手とともにスポットライトを浴びた。ヒーローたちの頭をなでるなど休養前と変わらないあの独特の振る舞い。少し照れくさそうに見える姿は、愛らしさをにじませた。つば九郎はチームにとってもファンにとってもかけがえのない心強い存在だ。強力な仲間たちとともに挑む新たなシーズン。日本一への戦いが本格的に始まった。

つば九郎とともにお立ち台へ上がり、笑顔を見せたオスナ
写真=井田新輔