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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】ヤクルト・廣岡大志「タイミングの取り方の良さなど山田哲人にイメージが重なる。グリップが下がり、すくい上げるようなバットの軌道は要改善」

 

智弁学園高時代は巨人岡本和真選手の1学年後輩で、2年時のセンバツでは四番(※岡本は三番)にも座ったことがあるスラッガーです。ヤクルト入団後も高卒1年目から本塁打を放つなど、コンスタントに出場機会を得て(昨季は45試合に出場)、4年目の今季にブレークを期待されましたが、開幕からここまではノーヒットと、少し苦しんでいるようです。

【チェックポイント】[1]軸足内側体重◎


【チェックポイント】[6]少し捕手方向に開く×[7]グリップの位置OK。緑のラインが理想[9]グリップが落ちる×軸足の倒しが早い×左ひざが開く×




【ポイント】ヘッドが下がる


 タイミングの取り方や上半身にブレがないところ、下半身の粘りなど、同じチームの先輩である山田哲人選手にイメージが重なる部分が多いです。山田選手は結果を残し続ける素晴らしいバッターですから、良いところをマネするのは大切なことですし、その中から自分なりにアレンジを加えるのは正しいやり方だと思います。

 ただし、バットの出し方が気になります。ステップした写真7からインパクトの写真11までを見てください。写真7はいわゆるトップを作った状態ですが、グリップが肩の高さにあって後ろにも残り、とはいえ両ヒジが突っ張るでもなく、適度な余裕もあり、とても良い形で待てていると思います。しかし、写真8&写真9とスイングを開始すると、グリップが真下に落ち、写真10&写真11のように下からすくい上げるような軌道でバットを出しています。この場面では打球は左翼スタンドに突き刺さるホームランとなりましたが、それほど低いボールでもないのに、下からすくい上げるように打つ必要があったのか、疑問です。

 山田選手は写真7の状態から下にグリップを落とすことなく、レベルにバットを出してミートポイントを広く、長くとって、ボールとバットがコンタクトする確率を高めています。廣岡選手も写真7の緑のラインのようにバットを出していくことが理想でしょう。ちなみに、山田選手は豪快なフォローですくい上げているようにも見えますが、それはあくまでもインパクトした後に大きくフォローを取っているだけで、インパクトまではレベルスイングですので、誤解しないでください。

 廣岡選手がバットのグリップを落としやすい原因の1つとして、軸足(右足)の“抜け”も考えられます。写真1から左足を高く上げた3までは良いのですが、ステップしていく過程で軸足が捕手方向に少しだけ、開いてしまいます。ここから早く元に戻そうとするので、逆に軸足が倒れるのが早くなり(写真9)、ステップした側の足も開き、これにつられてグリップが落ちやすくなっているのでしょう。本来、軸足はもっと我慢してOKで、それを改善するためには、軸足内側に常に力を入れておく意識が必要だと思います。軸足が倒れてしまうと、手打ちになってしまう可能性がありますからね。ただ、気になるのはこれくらい。フォローも大きく、タイミングの取り方も良いと思います。パワーも十分。今後に期待です。(フォーム解説=柴原洋)

PROFILE
廣岡大志/ひろおか・たいし●1997年4月9日生まれ。大阪府出身。右投右打。183cm81kg。内野手。智弁学園高では巨人・岡本和真の1学年後輩でともにクリーンアップを打った。2016年にドラフト2位でヤクルト入団。新人年から着実に出場機会を重ね、昨季は2本塁打。遊撃の定位置を狙う期待のスラッガー。2019年の成績は17試合0安打0本塁打0打点0盗塁、率.000(5月22日時点)。

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