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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】西武・栗山巧(後編)「前に踏み込んでいく動作に力を込めてパワーに変えつつ打ち終わりでステイバックする珍しいタイプ」

 

前号(10月21日号)の続きです。前編では栗山選手の特徴として、ステイバック、つまり、軸足(左足)を中心として後方に残し、ボールをギリギリまで呼び込んで、軸で打ちにいく意識を持った打法であり、さらに一連の動きのシンプルさがそれを可能にしていると解説しました。一方で、ステップ幅が少しだけ広いこともあり、ステイバックの意識があるのに、でも前で打ちにいってしまうチグハグな部分も見受けられ、このままでは回転の際に意識的に力を入れないと強いスイングにはならず、ブレにつながる心配をしました。この辺りを頭に入れながら、続きを見ていきましょう。



【ポイント】踏み込み


 前編でもお話ししたように、私はステイバックが栗山選手の大きな特徴の1つであると考えてきました、しかし、今回の一連の動作を見て少し考えが変わりました。始動する前の写真1の形、そしていわゆる“トップ”の写真9の形を見ても分かるように、後ろに残そう、後ろの軸を中心に回転しようという意識は確かに感じられます。しかし、無意識なのか写真10、11のように大きく踏み込んでいき、軸も前に移動してその反動をめいっぱいつけて写真13でのインパクト。一般的なステイバックして打ちにいくタイプではなく、写真16のように前に出ていって打ち終わりでステイバックする珍しいタイプということです。

 前に踏み込んでいく動作に力を込めているわけですが・・・

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連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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