今季限りでの引退が発表となりました。非常に残念ですが、99年の阪神入団からメジャー移籍、四国IL/高知でのプレーを含め、22年間、本当によく頑張ったと思います。働き続けて満身創痍であることは容易に想像がつきますが、磨き上げた技術はちょっとやそっとではさび付かないもの。写真は今季のものですが、素晴らしいフォームです。惜別の解説とします。

【ポイント】伸び上がるストレート

　リリーバーですから、さまざまなことを考えてシンプルなセットポジションを採用しているのですが、写真[4]の立ち姿が素晴らしいですね。写真[1]〜写真[4]までの間、頭の位置が動かず、また、一切のムダなくスッとバランス良く立っています。ここが決まらなければ、ボールの質、球速どころではないのですが、藤川選手は再現性も非常に高く、アマチュアの選手はぜひ参考にしてほしいと思います。ヒザの高さも良く、股関節にしっかりとパワーを貯めることもできていますね。ここからホーム方向への移動となるわけですが、ヒップファーストでお尻を先行させて軸の傾きも十分(頭の位置がちゃんと後ろに残っています)。ハンズセパレーションも早いです。

　そして藤川選手の良いのはここからです。手首の角度を真っすぐにするか・・・