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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】日本ハム・西川遥輝 前編「ピッチャー側に倒れ、両足ともに内側に力を込めるところに絶対に外側には力を逃さない、という強い決意を感じます」

 

このオフにポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指しましたが、交渉期限内での契約合意には至らず、日本ハム残留が決まりました。西川選手本人の夢(今後、FA権を獲得しての再挑戦があるかもしれません)が、この段階ではかなわなかったことは残念ですが、チームにとっては代えの利かない絶対的な外野手で、不動のリードオフマン。3割40盗塁ができる選手で、3度目の「3-40」を期待しましょう。

日本ハム・西川遥輝



【ポイント】打ちに出る姿勢


 過去にシーズン3割は2度(実働9年)ですが、常に2割8〜9分台のアベレージを残しており、出塁率も3割9分〜4割と、これほど頼りになる一番打者はそう多くはありません。四番を打つ中田翔選手が2割5分前後ながら、過去3年で2度100打点超えを果たしたのも、西川選手と、三番を打つことが多い近藤健介選手の出塁のおかげだと思います。

 特徴的なのが写真1のような始動の形です。近年は始動時から重心を軸足側に寄せ、そこから打ちに出る選手や、そのまま後ろで待って打とうとする選手が多い中、西川選手は全体的にややピッチャー寄りに体を傾けているのが分かると思います。このとき、下半身の力の配分は、右足6:軸足(左足)4でしょうか。これは、「打ちに出ていこう」という意識の表れ。軸足に残し過ぎてしまうと、重心の移動ができないタイプなのだと思いますが、仮に始動のタイミングでニュートラルに立ったところから、テークバックを取りに行くと、外側に力が逃げて、前に出ていけないのでしょう。ピッチャー側に倒れつつ、両足ともに内側に力を込めているところに、絶対に外側には力を逃さない、という強い決意を感じます。以前、このコーナーで解説したヤクルト坂口智隆選手などもこのタイプのバッターでした。

 ただ、坂口選手と西川選手が異なるのは・・・

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連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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