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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】巨人・梶谷隆幸「開いた状態で待ち、すぐにバットを出せるように工夫した構え。上半身、下半身ともに内側に入れず、バットの出しやすさを徹底」

 

今季、巨人に移籍し打線に欠かせない存在となっています。序盤こそ安打が出ずに苦しんでいたようですが、開幕から1カ月が経ち、徐々に状態を上げているようです。走っても絶好調で、4月25日(※開幕1カ月)時点で9盗塁はセ・リーグトップです。

巨人・梶谷隆幸



【ポイント】開いて打つ


 ここ3〜4年くらいで打撃を改造しており、ようやく形になったのが昨季とのことで、結果、打率.323はリーグ2位の好成績でした。梶谷選手のインタビューによれば、「極力開いた状態で待ち、すぐに手を出せるようにしたい」とのこと。表現と感覚は人それぞれですが、彼はバットの出しやすさを追い求めて今のフォームに行き着いたのだと思います。一般的には投球に対して(左バッターならば)右肩、体が開いてしまうのが嫌なので、右サイドにカベを作り、バットを出していこう(ヘッドを走らせよう)という意識なのですが、それとは逆の発想ですね。右肩を内側に入れ過ぎてしまうと、入れた分、戻さなければならず、打ちに出たときに、例えば変化球などで抜かれた際、反動を止めることができないのも嫌なのだと思います。

 その「開いて待ちたい」の意識は、写真1の構えや写真2に表れていると思います。肩のラインはやや開き気味。顔はしっかりとピッチャーのほうを向いていて、非常にボールが見やすい状態といえます。このラインのまま、テークバックをとり、打ちに出たい(と考えている)。テークバックをとった写真3でやや肩のラインが内側に入るのは(といってもほぼスクエア)流れの中の動きであって仕方がないのでしょうが、意識の中では写真1や写真2のラインの向きを極力キープしたまま、出ていっているのだと思います。

 バットが出しやすいということは・・・

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連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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