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道具の流儀 2019

西武・秋山翔吾 SSKのバット 球界トップクラスの安打製造機。バットに見る“鈍感”と称する理由

 

2015年にシーズン最多216安打をマークした秋山翔吾。その後も17年には首位打者に輝き、最多安打のタイトルも3度獲得している。球史に残るヒットメーカーとして輝きを放ち続けているが、バットに対する考えを聞いていくと、その野球哲学が見えてくる。
取材・文=小林光男 写真=井出秀人、BBM


 2年連続で最多安打に輝き、今季も7月25日現在、パ・リーグトップの114安打を放っている秋山翔吾。日本を代表するヒットメーカーはシーズン中、“3本のバット”を使い分けている。といっても、すべて試合用というわけではない。内訳はフリー打撃、ティー打撃、そして試合用の3種類だ。

 フリー打撃用は入団時からしばらく試合で使用していたバット。長さは33.75インチ、重さは900グラム、材質はメープルだ。重心はグリップ寄りにある。これは最初のバットだからA型になるが、2015年に飛距離を封印と自らの打撃スタイルを見直す中でバットの形、重さを変えないまま長さを33.5インチと若干短くした。すると、シーズン最多216安打をマークするなどブレークを果たす。このA型の改良版、秋山が「33半、A型」と呼ぶバットを試合用として今も使い続けているのだ。

「最初の長いバットをフリー打撃で使用している理由ですか? それをさらに長めに持って打っているんですが、練習で操作しづらいバットを・・・

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