この連載も今回で1000回。94年にスタートして20年。まあ、そろそろ潮時かな、と思っています。言いたいことを言い尽くしたワケではありませんが、このへんでピリオドを打つことにします。来週号で1001回。ここで終わりにしましょう。
そう、「千一夜物語」といきましょう。「アラビアンナイト」のシェラザードの語り口と比べるのは、おこがましい限りなのですが、面白さという点では読者に多少は喜んでもらえたかな、という自負はあります。
2ページコラムの行数ですと、前半、後半と2つのヤマを作らなければ持ちません。これがなかなか骨でしてねえ。
でも、回数を重ねるうちに、コツをのみ込みました。そりゃあ、20年もやれば、同じテーマでの繰り返し原稿も出てきますが、このテーマは初めてという読者もいるでしょうから、繰り返しの効用みたいなものを信じて書き続けてきました。第1回からの読者は「またかい」と思ったことが多かったことと思いますが、野球、特にプロ野球の世界は、繰り返し文句を言い続けないと「ああ、そうか」とならん世界なのです。「ああ、そうか」となってくれればまだしも、「また我々の悪口を言ってる」で右から左へ聞き流されてしまう(まあ、こちらの方が圧倒的に多いのですが)。20年間書いてきて、この右から左のプロ野球の体質はまったく変わっとらんなあ、というのが実感でしたね。でも、オレのやってきたことにむなしさは感じてません。オレの最後の文句は来週号でまとめてやることにして、今週は20年間の思い出を述べてみましょう。
メジャー組にしか、語るべき選手がいない。野村監督にもっと触れたかった
スタートした94年は、いま思い返すと大変な年だったんですよね・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン