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根元俊一 内野手 #32

2度目の開幕スタメンで好スタート

 

 破竹の勢いで42年ぶりの首位ターンを決めた前半戦。スタートダッシュの第一歩となったのが楽天に5対3で勝利した3月30日の開幕戦(Kスタ宮城)だ。開幕投手に指名されたエース・成瀬の好投に打線が応え、初回に井口、ホワイトセルの連打で先制。5回にはホワイトセルの適時二塁打で楽天の田中を攻め立てる。そして勝負を決めたのは7年目で2度目の開幕スタメンを勝ち取った根元俊一。6回一死二、三塁でダメ押しの2点適時打。チーム8年ぶりとなる開幕戦勝利を呼び込む一撃だった。

「初めての開幕スタメンは2007年だったけど、緊張し過ぎて何も覚えていないような状態だった。そういう意味では2度目ということで落ち着いてプレーできた」

 オープン戦では打率.390をマーク。一時は打率が7割を超えていたが「開幕が近づくにつれて状態が悪くなっていた。オープン戦でできていたことが徐々にできなくなっている自分がいた」。不安を抱えながら迎えた開幕の日。二番・遊撃手は「何とか勝利に貢献したい」との思いが込められた2点適時打を放ったことで「すごく楽になった。いいスタートを切ることができた」と振り返る。

 今季は自己最多の133試合に出場し、レギュラーに定着。それでも「ポジションが約束されたわけじゃない。1年を通じて試合に出させてもらったことで課題も見つかったので」と表情を引き締める。来季の目標は全試合フルイニング出場。「打撃でも守備でも走塁でも1試合1試合、何かでチームに貢献したい。監督もコーチ陣も一新されて、ロッテは絶対に強くなります」。その口ぶりは、来季のさらなる飛躍を予感させる。

オーロラビジョン

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