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益田直也 投手 #52

浮沈を左右する新守護神

 



 セットアッパーとして活躍し新人王に輝いた昨季。2年目を迎えた今季はクローザーという新しい役割を任されたが上々の成績を残している。益田直也は前半戦を終えてリーグトップの23セーブをマーク。「前半戦である程度、こういう感じかなと分かった」と抑えのポジションにもなじんできている。

 4月3日の日本ハム戦(QVCマリン)で今季初セーブを挙げた。その後も順調にセーブを積み重ね抑え投手としての自信をつかんでいった。開幕から17試合連続無失点と圧巻の内容で相手打線を封じ込めた。

 しかしすべてがうまくいったわけではなかった。5月10日の楽天戦(同)で今季初失点した上に、初黒星も喫した。初めて味わう屈辱が自身の投球に悪影響を及ぼしていく。5月15日の巨人戦(東京ドーム)でも救援に失敗し痛恨の逆転サヨナラ負けを許した。

 心が折れそうになったが持ち前の強心臓で立ち直った。5月の月間登板数を18として、1956年9月に西鉄(現西武)の稲尾がマークしたパ・リーグ記録に並んだ。また同月に10セーブを挙げ、球団の月間記録を更新した。連投や暑さに耐えながら懸命に役割を果たそうとしている。伊東監督は「代わりはいない」と大きな信頼を寄せている。

 前半戦終了時で2勝3敗23セーブ、防御率2.29。益田は「微妙ですね。防御率が高い。失敗をよくしている」と現状に満足していない。勝負の後半戦に向けて益田の右腕がより必要になってくるのは間違いない。期待の声には「頑張りますよ」と明るく応える。

 より高いレベルを求める新守護神がチームを勝利、頂点へと導く。
オーロラビジョン

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