球宴前最後のカードとなった
ヤクルトとの3連戦(横浜)は最下位で迎えた。混戦が続く3位争いに食らい付くためにも、中畑監督は「ものすごい正念場」という危機感を前面に出して試合に臨んでいた。その初戦となった7月15日の9回、1点のリードを守りきって締めくくったのがソーサだった。
相手打線を三者凡退に仕留め、チームも5位に浮上した。「感触はとても良かった。コントロールも良かったし、自分の投げたいところに投げられた。何よりもチームが勝ったことがうれしいよ」。6月27日以来となるセーブをマークし足取りも軽く帰路についた。
抑えの山口が調子を崩し、4月下旬から重要な役割を任されるようになった。150キロを超える剛速球を武器に打者をねじ伏せるスタイルは気温の上昇とともにさらに迫力を増し、6月22日の
阪神戦(横浜)から6試合に登板して1勝4セーブを挙げた。時にはたった1球の失投がそれまでのナインの奮闘をフイにしてしまう、緊張感あふれるマウンドに立ち続けてきた。「メジャーや
中日時代にも抑えの経験があるから、慣れている。緊迫した場面で投げるのは当然のこと。どんどん投げていきたい」と日々気持ちは高ぶっている。
本格的な夏の到来とともに厳しい戦いへと突き進んでいく。右腕の登板機会が増せば増すほど、それはチームの躍進を意味する。これまで本拠としていた屋内のナゴヤドームとは違い、厳しい暑さが球場を包む横浜スタジアムが主戦場。「調子を落とさないように、疲労が蓄積してきたとしても自分のトレーニングをし続けることを意識していく」。悲願のCS進出へ向け、必死に腕を振り続ける。