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ブラゼル 内野手 #32

暑さもウエルカムの大砲

 



 夏男――。この男の場合は「サマーガイ」と言った方がしっくりくるかもしれない。ロッテの新外国人クレイグ・ブラゼル。混戦を抜け出すための重要なキーマンだ。

 デビュー戦となった7月9日のオリックス戦(QVCマリン)で2安打1打点をマークすると、7月16日のソフトバンク戦(同)では待望の第1号が飛び出した。翌日には150メートルの超特大アーチを含む2本塁打。前半戦は全8試合で安打を放ち、打率.467、3本塁打と期待以上の働きを見せた。

「ロッテの一員として日本に戻って来ることができて本当に幸せだよ。ファンの歓声にもうるっときてしまった。これからも期待に応えて打ち続けていかないといけないね」。新天地でもあっという間にチームの中心選手としての地位を確立した。

 起爆剤として夏から新加入した大砲に伊東監督の期待は大きい。「打線の中にいることが大きい。相手チームにとっては脅威だろうし。打ってくれることはもちろん、相手投手が警戒して四球でチャンスもつくれるからね」。開幕から一発が期待できる主砲不在での戦いを強いられてきただけに、ペナントの行方を左右する夏場の戦いにおいてカギを握る存在だ。

 日本特有の蒸し暑い夏も決して苦にしていない。阪神時代に大阪の猛暑を経験済みだ。さらに、来日前からも暑さに対する免疫がある。

「ボクの地元のアラバマは日本と同じで蒸し暑い気候なんだ。夏になると雨がたくさん降って、とても湿気が多い。とはいえ、夏は大好きな季節なんだよ」

 そんな助っ人は前半戦4試合で打点をマークしており、チームは3勝1分で負けなし。後半戦もチームに勢いを与えてくれるだろう。
オーロラビジョン

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