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立花義家 コーチ #78

「つなぎの打線」を目指す

 



 7月を終えてチーム打率はリーグ3位の.266とまずまずの成績を残した。ベテランでは日米通算2000安打を達成した井口、四番には今江が座り、若手では鈴木らが台頭しバランスの取れたオーダーが組めている。立花義家打撃コーチは「いい形で来ている」と収穫を口にした。

 今季、目指す攻撃は「つなぎの打線」。チーム本塁打数はリーグ5位の59本だが長打力には頼らない。安打や四球でつないで、つないでしぶとく得点を奪うスタイル。立花コーチは「次の打者がボールを見られるように粘っていかないと」と攻撃のポイントを口にする。開幕から2試合連続で犠飛によるサヨナラ勝ちと粘り強い野球を早速、披露した。5月に首位に浮上したときにはしぶとい攻撃が浸透し僅差を制する要因となっていた。

 しかし得点数は346の4位と伸び悩んでいることも確かだ。7月に入るとチームは急失速。順位も首位から3位にまで転落した。立花コーチは「もう1点が取れなかったりしている。ノーアウトのチャンスだったりね。生かし切れていない」と指摘した。

 ブラゼルがシーズン途中で加入し、打線に厚みは増したが巻き返しにはさらなる奮起が必要となってくる。ベテランのサブローが故障で離脱したのはチームにとって大きな痛手となったが、打撃も期待できる正捕手の里崎が復帰したり、強打が持ち味の大松を再び外野に回すなど、打線を再構築して勝負の夏場へと向かう。

 立花コーチは「3人で終わったりしないようにしないと。点を取れるときには取っておかないと」と話す。夏真っ盛りの中でつなぎの攻撃を取り戻せれば頂点に再び立つことができる。
オーロラビジョン

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