一軍でのマウンド経験が自信に変わってきた。今年がプロ4年目の27歳。
岡本洋介が貴重な中継ぎとして着実な歩みで前進している。和歌山県立南部高ではエースとして活躍するも甲子園出場はなく、高校卒業後は国士舘大へ。その後、社会人野球のヤマハで主戦として活躍し、プロ入り時から即戦力として期待されていたが、昨年までの3年間で一軍実績11試合。それが、今季は8月7日現在で19試合に登板し3勝1敗と手応えをつかんでいる。
昨年の一軍登板は1試合。8月26日の
オリックス戦でプロ初先発したが3回7安打5失点KO。翌日に二軍落ちし、再昇格したのは今年5月9日だった。8カ月ぶりの一軍。二軍生活で取り組んできた、その成果を結果で示したかった。「去年まで何も貢献できていない。今年は真っすぐに自信もついてきたので、どんな場面でも気持ちを前に出して抑えたい」その思いは今季の投球に表れている。6月4日に二軍落ちしたが、同21日に再昇格。7月4日のオリックス戦(京セラドーム)で2点リードの5回無死一塁から登板し2回無安打無失点。プロ初勝利を挙げた試合後に「気持ちで負けたらダメ。思い切り腕を振って投げました」と言葉に実感を込めた。
今季の下地は、昨秋の取り組みにあった。直球を磨き直し、課題だった制球力を向上させ、渡辺監督に「洋介の頑張りが目を引くね」と注目された。
シュートも磨き、
石井貴コーチから学んだ勝負度胸も肝に銘じている。
3月には待望の第一子、長女も誕生した。「僕にとって勝負の年。気持ちを入れて集中していきたい」。信頼を勝ち取って一軍定着へのチャレンジがこれからも続く。