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八木亮祐 投手 #70

守り続けている先発ローテ

 



 5年目で初の先発ローテーションを任されているのが八木亮祐だ。今季は同級生の小川泰弘と2人だけ、開幕から先発ローテを守っている。3月31日の阪神戦(神宮)では阪神のドラフト1位右腕・藤浪晋太郎と投げ合い7回無失点で1勝。甲子園で優勝投手に輝いたゴールデンルーキーに土を付けた。7月2日のDeNA戦(平塚)では3安打無四球でうれしいプロ初完封勝利もマークした。

 09年のドラフト2位で入団。愛知・享栄高3年時の6月には練習試合で岐阜城北高の伊藤準規(現中日)と対戦し、1安打完封17奪三振で注目を集めた。夏の西愛知大会初戦の春日井西高戦では5回参考ながら無安打無失点を達成。同3回戦の小牧南高戦、同4回戦の星城高戦でともに16三振を奪い完封勝ちした。準々決勝で中京大中京に敗れ甲子園出場はならなかったが、最速142キロの直球を武器に「東海のドクターK」と評される活躍を見せた。

 だが、プロ1年目の09年から11年までは左肩痛のため一軍登板はなし。昨季にようやくプロ初登板を果たし、10月1日の巨人戦(神宮)でプロ初白星を挙げた。今季は8月6日現在、17試合で2勝8敗、防御率3.67。勝ち星には恵まれていないが、「シーズンを通していい球を投げている」と小川監督も成長を認めている。期待をかけられている左腕は「勝負どころでの失点やビッグイニングを作ってしまうことが多いので、安心して見てもらえるような投球を1試合でも多く見せたい」。甲子園に出場している投手には負けられないという気持ちは少なからずあるが、「いまはプロの世界なので、自分にできることをしっかりやるだけ」と表情を引きしめ直した。
オーロラビジョン

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