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一岡竜司 投手 #46

次代のクローザー候補は伸び盛り

 



 新人だった昨季も4試合で一軍のマウンドに上がったが、今季は早くも8試合に登板(9月11日現在)した。一岡竜司は「余裕はまだないけど、緊張を少しずつ楽しめるようになっている」と笑顔で話す。

 二軍では今季、クローザーを任され、29試合に登板して11セーブを挙げている。防御率も1.35と堂々の成績を残してきた。二軍戦で重圧を感じながら登板を重ねるごとに、少しずつ精神的にもたくましくなってきた。4月30日に今季初めて一軍に昇格したが、5月18日に抹消。8月24日に再び一軍に上がり、そこから帯同している。「(一軍で)ふわふわした感じだった。自分の力以上のものを出そうと思って、がちがちだった」という昨季の反省から、今季は自然体を貫いてきた。

 9月3日のヤクルト戦(富山)では2対3の9回二死満塁と、四球も許されない場面で登板した。「やりがいを感じて投げた」とそんな状況でも慌てず、ストライク先行で攻めて最後はフォークボールで飯原から空振り三振。その裏に味方が追い付き、延長12回を戦って引き分けへと持ち込んだ。22歳の右腕は緊迫した場面を経験し、自信を少しずつ深めてきた。今は得意とするフォークにさらに磨きをかけている。チェンジアップのようにフワッと沈む球を、より速く、鋭角に落ちるようにと改良中。二軍の豊田投手コーチに助言を受け、握りなどを修正している。目標は「もっと空振りを取れるようになりたい」。

 さらに「残り試合も少ないので、10試合登板を目標にやっていきたい」と一岡。まだまだ伸び盛りで次代のブルペンを担うであろう右腕は目を輝かせた。
オーロラビジョン

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