週刊ベースボールONLINE

ウィリアムス 投手 #54

マウンドで示した強心臓と自慢の剛球

 



 来日2年目の今季も不可欠なセットアッパーだった。左前腕部痛に悩まされながらレギュラーシーズンは47試合登板で1勝2敗3S、防御率1.89。チームトップの21Hをマークしたランディ・ウィリアムスは、自慢の剛球と変化球で存在感を示した。

 左腕の故障がなければ昨年を上回る数字を残せたはずだ。開幕直後は抑え役も務め、その後も好調を持続した。13試合に救援した5月2日まで防御率0.00をキープ。同15日にファーム落ちとなったものの6月下旬に再昇格すると、正念場を迎えていた夏場の苦しかったリリーフ陣を支えた。

「投げるときは常にマウンドではベストの状態にする。そのためには準備が大切。今年も力を出し切りたい。持っているすべての力を注いでゲームに臨んでいるよ」

 好不調の波を小さく抑え、持ち前のハートの強さも健在だった。3、4月は12試合、7月は8試合に登板していずれも月間防御率0.00。特に7月は打者27人と対戦して1本の安打も許していない。シーズン後半の8月4日時点でも同0.48の安定感で、9月も11試合に登板して7Hを挙げた。今季の三振奪取率は10.66(38回、45奪三振)。昨年ゼロだった被本塁打は、今年も楽天マギーに被弾した1本だけだった。

 試合終盤の勝敗を左右する要所での登板が続いた今季。昨年同様の役割を担い、「ピンチでの登板もアメリカ時代から重圧はなかった。マウンドでは落ちついて投げられる」。来季の契約については球団との交渉次第だが、投手陣のなかでも重要な立ち位置で結果も残してきた。来季6年ぶりリーグ優勝を目指すチームにウィリアムスは必要な戦力に違いない。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング