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G.G.佐藤 外野手 #48

2014年も“千葉のために”

 



 見事なカムバックだった。12年11月の秋季キャンプでの入団テストを経てロッテ入りしたG.G.佐藤。当時の年齢は34歳。まさにラストチャンスだった。

 開幕直後は二軍暮らしが続いたが、一軍に昇格してから存在感を発揮した。8月24日の楽天戦(Kスタ宮城)で自身初の満塁弾を放った。さらに、8月30日の日本ハム戦(QVCマリン)では1本塁打を含む2打点でロッテ移籍後初のお立ち台も。決めぜりふの「キモティ〜」も復活した。

 ポストシーズンでも豪快な一発を披露した。CS初出場となった10月21日のファイナルステージ第4戦・楽天戦(Kスタ宮城)の4回、一時は逆転となる3ランを叩き込んだ。新天地での1年目は出場試合数は30試合にとどまったが、インパクトは十分だった。

 プレーだけではない。ムードメーカーとしてもチームにとって欠かせない存在になっていった。グラウンド内外での貢献が評価され、契約更改では300万円増の年俸1300万円でサインした(推定)。

「伊東監督に拾ってもらった身。地元・千葉の球団で恩返ししたい。自分がプロ野球選手である証しも残したかった」。その思いは十分に表現できたのではないだろうか。

 14年は年男として「ラストチャンス2年目」に臨む。「記録よりも記憶に残る本塁打を打ちたい。ガンガン振っていくよ。振らなきゃチャンスはないから」。具体的な数字の目標はあえて定めていないが、ひとつだけ自らにノルマを課した。「13年はマリンのお立ち台で“1キモティ〜”を言えた。14年は“2キモティ〜”が目標。前の年は超えないとね」。36歳のG.G.佐藤の雄叫びを何度聞くことができるだろうか。
オーロラビジョン

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