週刊ベースボールONLINE

大瀬良大地 投手14

広島・大瀬良大地 新人王の“大本命”として歩むプロ1年目

 


 誰もが認める新人王の大本命だ。ドラフト1位の大瀬良大地は周囲からの大きな期待を堂々と受け止め、自らに負荷をかけている。「(巨人にFA移籍した)大竹(寛)さんも抜けられたし、ローテに入るなら最低でも2ケタは勝たないといけない。新人王を取れるぐらいの活躍をしたい」

 阪神ヤクルトと3球団競合の末、広島が交渉権を獲得して入団。大物ルーキーとの評判に違わぬ道のりを歩んでいる。日南、沖縄での一軍キャンプでも肩ヒジ張らず、冷静に段階を踏む調整を続け、実戦デビューとなった2月22日のオープン戦・阪神戦(コザしんきん)では2回1安打1四球無失点。緊張から立ち上がりは浮き球が目立ち、自己採点は「10点ぐらい」と辛口だったが、最速146キロの重たい直球が光った。

 一方、2度目の実戦となった2月28日の練習試合・KIA戦(同)は3回4安打4失点。負けん気の強さから力んで直球を痛打される悪いクセが顔を出した。それでも最速149キロを記録し、かつて中日の抑えとして活躍しKIA・宣銅烈監督から「ウチに欲しいよ」と絶賛された。野村監督は早くも大瀬良を先発6人衆の4番手と位置づけ、開幕ローテ入りを明言している。

 新人王のライバルには同じ即戦力右腕のDeNAドラフト1位・柿田、ヤクルトドラフト1位・杉浦に加え、チームメートのドラフト2位・九里らの名前が挙がる。ただ、現時点で大瀬良の立場は揺るがない。さらに投球の幅を広げるため、キャンプからエース・前田直伝の新球スプリット習得にも挑戦中。潜在能力、練習への取り組みを見る限り、大本命として王道を歩むことになりそうだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング