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アンダーソン外野手・先生は高橋由伸

 



 実戦に入り、当初は実力を発揮できていなかった。ただ、試合を重ねるごとに、徐々に持ち前の広角に打ち分ける打撃技術を披露。新外国人のアンダーソンは「(首脳陣の)助言の成果が出ている」と自信を深めている。

 06、09年にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)キューバ代表として戦った実績を持つ。日本野球について「ピッチャーが低めに集めて、制球力で勝負してくる。太刀打ちできないという印象を受けた。すごく強い」とレベルの高さを肌で感じている。その上で「日本でプレーしたいと思っていた。夢に見ていた。それがかなった」と新天地での挑戦に胸を高鳴らせている。

 ただ、待ち焦がれていた日本の野球に適応することは簡単ではなかった。タイミングの取り方が大きく、どうしても立ち遅れてしまう。試合で凡打を重ね、評価は落ちる一方だった。復調の糸口をつかもうと、清水打撃コーチの助言に耳を傾け、原監督の指摘もあって同じ左打者の高橋由の練習を食い入るように見つめた。自らの打撃に生かそうと必死だった。試行錯誤の上に始動を早めるようにし、3月に入って結果に結び付く。1日のヤクルト戦(東京ドーム)で2安打を放ち、2日にはオープン戦初本塁打を含む3安打の固め打ち。「工夫してこれからも練習を続けたい。さらにいい結果を出したい」と意欲的だ。

 現状は、二番や七番など下位を任されることが多い。ハングリー精神が旺盛なアンダーソンはバントなど地道な練習でも一切手を抜かない。「チームに貢献したい」と常々口にする真面目な新外国人が機能すれば、打線の厚みはさらに増してくる。
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