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栗山巧外野手・今季は個人成績の向上でチームを引っ張る

 



 キャプテンも今季で3年目となり、キャプテンを意味する左胸の『C』のマークがますます板についた。「キャプテンだから、できるということは少ない」と本人は語るが、チームの中にあってその求心力は抜群だ。

 伊原監督からも主戦力として全幅の信頼を得ている。出塁率では.396と昨季リーグ2位と特に高い数字を残し、今季もその出塁率が期待され、監督は早い段階でトップバッターとして起用することを明言した。選球眼の良さから四球の多さも当然出塁率につながっており、先頭打者として、今季も4割近い確率で初回から出塁し、チームにチャンスと勢いをもたらすはずだ。

 チームの目標として当然リーグ優勝、日本一を掲げるが、今季は首位打者のタイトル獲得を目指すことも宣言。オープン戦が始まって間もなくの3月上旬に、左太もも内側の張りで約1週間チームから外れ、別調整を行ったが、同11日の日本ハム戦(札幌ドーム)で復帰。そこからの10試合は、ゲームを重ねるごとに調子を上げ、いい状態で開幕を迎えた。「結果として、チームと離れた時期にきっちりと振り込んできたのが(調子を上げるために)大きかったと思う。開幕に向けては、いたって順調」と、田辺打撃コーチも、その調整力を絶賛している。昨季は9月に月間打率.171と調子を落とし、最終的に打率.279と不本意に終わっただけに、年間通した安定した打撃がタイトル獲得のカギとなりそうだ。

 負傷により今季も主砲・中村不在で開幕を迎えることとなり、打線での役割とともに精神的な支柱という意味でも31歳の栗山の存在は相変わらず大きい。
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