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ファルケンボーグ投手・ブルペンを支える新クローザー

 



 安定感と力強い投球はチームが変わっても健在だ。昨年まで5年間、ソフトバンクでプレーしたブライアン・ファルケンボーグ楽天でも信頼感は揺るぎないものになっている。4月30日のロッテ戦(コボスタ宮城)でクルーズにサヨナラ弾を浴びたが、今季ここまで10試合に登板して、許したのは1失点だけ。5セーブをマーク。「チームの成功を1つでも2つでも助けたい」。流れに乗り切れないチームの中で、その存在は大きい。

 昨季は抑えを務めていたラズナーが右ヒジ手術のため、シーズン途中で帰国。その後は青山、斎藤、長谷部の3人でしのいだが、ポストシーズンでは田中将大、則本をリリーフで起用するなど難しい投手起用を強いられた。日本一には輝いた一方で課題だった守護神不在の穴を見事に埋めている。

 ソフトバンクでの5年間で44セーブ95ホールド、防御率1.51の成績を誇る。一方でケガにも悩まされていた。昨季は41試合に登板したが、首や背中の痛みなどでシーズン中に4度も出場選手登録を抹消された。「オフは時間を使いながら腰、肩を強化した。今年は体調をしっかり管理し、ケガなく1年間投げたい」。首脳陣の配慮もあり、万全の状態で最終回のマウンドに上がっている。

 古巣で見守ってきた首脳陣たちは、移籍後の変化を感じ取っている。星野監督は「向こうのベンチが『あんなに明るい性格だったかな』と驚いとった」と明かす。心機一転、新加入したチームでの充実ぶりが表れている。

 先発陣は防御率4.01と安定感を欠き、中継ぎ陣への負担は大きいが、身長2メートルの大男が、相手打線の前に大きく立ちはだかる。
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