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齋藤俊雄捕手・「今季中に一軍に戻る」──強い決意を胸に

 



 齋藤俊雄が強い決意を胸に、厳しいリハビリを乗り越えようとしている。「今季中に必ず一軍の舞台に戻ってくる」。シーズンも50試合以上が経過。前半戦も山場を迎えようとしている中、プロ10年目のベテラン捕手は神戸市内にある室内練習場で汗を流す毎日を送っていた。 昨年は一軍で22試合に出場。正捕手の座をつかんだ伊藤を陰で支え、若いチームの中でも兄貴分的な存在。春季キャンプもソフトバンクからFA移籍してきた山崎勝、昨季137試合に出場しオールスターにも選ばれた伊藤とともに一軍スタートと順調な滑り出しだった。シ烈な一軍争いにも「今年のキャンプはいつも以上にきつい練習をやってきた。山崎さんも加入して、いい意味で緊張感もありました」と自信も見せていた。

 だが、春季キャンプを終えた3月上旬、齋藤の右ヒジに激痛が走った。右ヒジの遊離軟骨除去手術を受け全治3カ月の診断だった。「初めは疲労からくるものと思っていた。何日たっても痛みが消えないからこれはやばいなと」。痛み止めを服用して試合に出場することも考えたが、長いシーズンを考え手術を決断した。

 チームは盤石な投手陣と勝負強い打線がかみ合い、開幕から快進撃を続け4、5月と首位を走り続けた。一軍のライバルたちが好調な状態をキープする中でも「自分の治療に専念できた。焦って早く戻ろうとしてもまたケガをするだけ。結果的にいい環境でリハビリもできました」と納得の表情。現在はキャッチボールの距離も70メートルを越え、打撃は十分にこなすことができている。「チームに必ず苦しい時期がくる。そのときに力になれるようにしたい」と早期復帰を誓った。
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