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キラ内野手・求められる主役の働き

 



 もう、本領発揮してもらわないと困る。キラ・カアイフエは7月9日、満を持して一軍復帰した。同11日の中日戦(ナゴヤドーム)では2点を追う4回、左腕・大野のストレートを右翼席にズドン。37日ぶりの一発となる8号ソロで、復調を印象づけた。

 6月9日に二軍降格。直前まで13打席連続無安打と苦しみ、得点圏打率.184と勝負強さを欠いていた。来日2年目で不振による二軍降格は初。野村監督は「彼らしい打撃ができていないので」と説明。外国人枠4を巡る激しい争いに敗れ、ロサリオに居場所を奪われた。

 約1カ月間の二軍生活。「二軍では内田監督、森笠コーチにしっかり指導してもらった」と振り返る。フルスイングにこだわっていた打撃スタイルを改良し、センター方向への打球を意識した。従来のパワーに確実性をプラスすることで、生き残りを図ったわけだ。

 一軍復帰後は成果を披露している。球宴突入までの7試合で27打数10安打、打率.370で2本塁打、5打点。二軍降格前の成績が打率.276、7本塁打だったことを考えれば、確かに進化していると言える。

 来日2年目は苦難のスタートを切った。4月22日ヤクルト戦(神宮)で背中に死球を受けて「脊髄しんとう」と診断され、翌23日に出場選手登録を抹消された。5月3日に再登録された後も不振での二軍行きを経験。開幕前には想像もつかなかった状況に陥った。

 相棒のエルドレッドが本塁打、打点の2部門でキングを独走している。「彼のサポートができればいいと思っているよ」と話していたK砲だが、脇役ではなく主役の働きを求められる。
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