夏場以降、急激に調子を上げてきているのが今季新加入の
クリス・ナーブソンだ。ブリュワーズをはじめとするメジャー5球団で活躍した191センチの大型左腕は、先発ローテーションの一角として期待されたが、ここまでの成績は4勝8敗(9月4日現在)。結果として、もちろん十分とは言えないが、シーズン後半戦に入り好投が続いている。上昇のきっかけは首痛から復帰し、約3週間ぶりの先発となった8月2日の
中日戦(神宮)だ。7回無失点で5月31日以来の3勝目。「もともと僕はスロー・スターター。夏場に入ったあたりから状態は上がってきた」と語るとおり、その後も勝ち星は付かなかったものの、6、7回を少ない失点に抑え、先発の役目を十分に果たす投球を続けている。
シーズン序盤は制球に苦しみ、本来の投球からはほど遠い内容。だが、交流戦前後から、少しずつではあるが復調の兆しを見せていた。「もう少し勝ち星が伸びていてもいい。打線との兼ね合いで、いい投球をして少ない失点に抑えても負けていた時もあるから」と語るのは高津投手コーチだ。象徴的な試合は5月10日の
DeNA戦(横浜)。7回1死まで無安打投球を続けたが、
バルディリスに2ランを打たれ、被安打1で負け投手になった。
「初めは日米の野球の違いに戸惑いがあったと思うが、慣れてきている。最近は球の力もあるし、無駄な四球がなくなってきているのが大きい」と同コーチは投球内容の向上を認める。
「まだまだシーズンはあるので、自分の力を出し切って、チームの勝利に貢献したい」と背番号38。前半戦の不振を挽回する大活躍を見せるつもりだ。