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ミレッジ外野手・右肩痛の再発でイタイ離脱

 



 予期せぬ事態だった。3月31日の阪神戦(神宮)の直前、「三番・左翼」で先発に名を連ねていたミレッジが、右肩に違和感を訴え、出場を取りやめた。「試合前のキャッチボール中に痛みを感じた。今すぐにゲームに出られるという状況ではなかった」。翌日に出た診断結果は「右肩甲下筋(けんこうかきん)肉離れ」。全治まで1カ月以上要するケガで、離脱することになった。

 復活の兆しを見せていた。昨年5月に右肩上方関節唇損傷の手術を受けた。今季に懸けるため、昨シーズンを棒に振って、リハビリに費やしてきた。2月の春季キャンプでも徐々にキャッチボールの距離を伸ばし、3月中旬のオープン戦からは左翼の守備にも就くようになった。オープン戦中には12球団トップの5本塁打を放つなど、強打も健在。3月27日の広島との開幕戦(マツダ広島)の先発に名を連ねた矢先の出来事だった。

 チームにとっても大きな痛手だ。昨秋に左アキレス腱を手術し、リハビリ中のバレンティンの復帰が遅れており、主砲が戻ってくるまでの間、三番を任せるつもりでいた。復帰に向けて慎重にリハビリを進めていただけに、再発のショックが大きい。ミレッジは「同じような手術をした選手で、完治するまで3年かかる人もいる。正直、いつ復帰できるか分からない」と不安を隠さない。

 幸い、チームは開幕からの10試合を5勝5敗と、まずまずのスタートを切った。真中監督は「ミレッジの離脱は痛いが、周りの選手にチャンスがあるということ」と代役の台頭に期待を寄せた。春先の誤算には違いない。だがこのピンチをチャンスに変えるべく、ナインの奮起が求められている。
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