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ジャイアンツ外野陣・得点力不足をカバーするストロングポイント

 



 昨季、何度も勝負どころの好守で僅差の試合を制し、リーグ3連覇へとつなげた。今季も、どの選手も守備への意識が高い。4月10日のヤクルト戦(東京ドーム)では、敗れはしたが、再三の外野陣の好守が光った。

 まずは守備が得意とは言えない左翼手のセペダだった。4回一死一塁で後方の大飛球に対し腕を伸ばして、必死につかんだ。捕球後すぐに遊撃手の坂本に返球し、坂本の一塁への転送で飛び出した走者を刺した。併殺を決め「あそこは必ず捕るという意識で行った。捕った瞬間にダブルプレーを狙っていた」と胸を張った。

 その後は名手が続いていく。6回には右翼手の亀井善行がフェンス際でタイミング良くジャンプし、飛球をつかみ取った。7回にも再び亀井。ファウルゾーンへのフライに一直線に向かっていくと、最後はフェンスにぶつかりながら、もぎ取った。締めは中堅手の松本哲也だ。延長11回に、左中間への深い当たりに一目散に走っていき、ぎりぎりつかむ。そのままの勢いでフェンスにぶつかり、左足首を痛めるのもお構いなし。その日は患部をかばっていたが、幸いにも故障の程度は軽く、その後も元気にプレーを続けている。2度の好プレーを見せた亀井は「一生懸命にやった結果。競っている試合だったので、一つでもアウトを取りたかった」と事もなげに言った。

 リーグ上位につけているが、ここまで打線はつながっているとは言えない。得点力不足をカバーしているのが、投手も含めた守備力の高さだ。原監督も「守りという部分では、いい守りが出ている」と球際の強さが目立った外野陣をたたえていた。
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